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汚染配管3シーベルトの高線量 福島第一 撤去作業、また中止
東京電力が約2カ月ぶりに再開した福島第一原発(福島県大熊町、双葉町)1、2号機間にある高濃度の放射性物質で汚染された配管の撤去作業が、また中断した。23日に初めて切断した配管で毎時3シーベルト(3000ミリシーベルト)と極めて高い放射線量が検出され、26日に予定した2回目の切断を中止。東電は切断方法や作業員の被ばく抑制策の再検討に時間をかける。
毎時3シーベルトは人が数時間被ばくすれば死亡するレベルの高線量。東電によると、配管の切断面内部の線量を測定した作業員の被ばく線量は最大0.41ミリシーベルトで、事前に計画していた被ばく限度は超えなかった。
切断前には直径30センチの配管から放射性物質が漏れ出ないよう、内部にウレタンを入れて切った際にふたになるようにしていた。だが高線量の切断面には、そのふたがなく、もう一方のふたがされていた切断面内部は毎時120ミリシーベルトだった。
配管は2011年3月の事故当初、原子炉格納容器の破裂を防ぐため、炉内から高濃度の汚染蒸気を外部に放出するベント(排気)に使われた。福島第一廃炉推進カンパニーの小野明最高責任者は26日の記者会見で「高濃度はベントの影響と思われる。慎重に作業する必要があり、手順を考えたい」と話した。
(5月28日東京新聞朝刊3面より)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/180011