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☆ 第6回公判:5月18日(水)2時30分前段集会 4時開廷 東京地裁立川支部101号法廷
◆ 武蔵野五輪弾圧裁判:4/20第5回公判レポート(被告人質問特集)
竹下雄裁判長の証人申請却下・セクハラ退廷攻撃糾弾!
昨年11月の初公判での長尺の「冒頭意見陳述」以来、満を持して「被告人」K氏による、弁護人・検察・裁判官からの「被告人質問」への回答が行われた。
まず弁護人からの質問では、爆竹を鳴らした事実確認から始まり、K氏のこれまでの活動から今回の行為に至る経緯を改めて確認した。
K氏は長年渋谷近辺で野宿者支援の活動に携わっていた。
その中で、新国立競技場建設により明治公園に住む野宿者が強制立ち退きに至ったことが、五輪反対への思いを一層強くした理由として語られた。
◆ 「威力業務妨害」印象付けたい検察側質問 当該の答えは…?
検察側の質問では主に、当日「聖火」イベント会場前で行われていた抗議行動と、K氏の行為との関係はどのようなものかというもの。
そして爆竹を鳴らした後、柵を乗り越えようとした意図について。
検察は、抗議グループとの共犯性がないなかで、その“逸脱性”を印象付けようとしているように見えた。
また、「仲間が抗議行動をしていたらイベントはまだ終わっていないと思いませんでしたか?」という一瞬「?」な質問や、柵乗り越えの動機を聞いたのは、検察が被疑事実としているイベント関係会社への妨害行為と印象付けたいがためのものなのは明らかだ。
対しK氏は、「メンバーから会場前で抗議行動をすると聞いていた」。だが「体調が悪いからと断わった」。
当日はイベント終了時頃を選び、「比較的空いているスペース」に見当をつけ爆竹を鳴らし、「少しでも声を上げ抗議を継続するため」に柵を乗り越えようとしたと語った。
それらは全て「自分なりのやり方で」、「五輪そのものに抗議するために行った」と繰り返し証言した。
抗議方法として爆竹を選んだのは「人を傷つげず、目立った行動になるから」。
それはその通りになったし、経緯もそれ以上でもそれ以下でもないだろう。
◆ 武藤(組織委事務総長)ら、弁護側証人申請3名を却下 抗議に退廷攻撃も
「被告人質問」のあと竹下裁判長は、こちらから申請していた武藤五輪組織委事務総長ら3名の証人採用を却下。
傍聴席から抗議の声をあげた女性に対し、男性廷吏が6人がかりで強制退廷させるというセクハラ行為も行われた。
裁判は判決を争うものなので、検察の質問を聞いていたら傍聴席にいてもその緊張感からどうしてもその質問の意味に引き込まれそうになる。
だが今回の「質問」で正味1時間、K氏から示されたのは、行為に及んだ動機の一貫性と思いが向かう先には揺るぎがないこと。
それは当然民間のイベント会社の業務でなく、無念にも今回の裁判で証人不採用と決定された組織委事務総長武藤など、「守られた柵」の向こう側にいる、強行された五輪禍で多くの人々の犠牲を貧った無傷の連中であるということなのだった。(なとり)
◆ 3/27救援会トークイベント 「五輪にバクチク139日一黒岩さんの獄中よもやま話」
★3月27日国立の谷保にある「かけ込み亭」で、上記トークイベントを開催しました。20人ほどの参加でした。
★まずはじめに、カミイカ作成の五輪弾圧全体をまとめた10分強の映像をみました。コンパクトに昨年の東京五輪反対運動に対する現場での規制・弾圧の模様がまとめられた、非常に貴重な記録です。
★トークは、いかさんの質問に黒岩さんがこたえる形で進みました。黒岩さんの話は時空をこえてあっちやこっちゃに行くので捉えがたいところもあるのですが、私たち救援会も知らなった獄中の新事実も明らかに。
たとえば逮捕直後、数日ハンストをしていたが、「かつてより権力が動じなくなっている」とのこと。
あるいは、取り調べは連日、午前・午後2時間ずつくらいあったこと。
救援連絡センターの電話番号を一瞬忘れていたということ。
クーラー効ぎすぎで寒い留置場。拘置所の畳に巣食うシラミの話。季節感の喪失。
一番嬉しかったのはたくさん集めてもらった「撤文」であったこと。
★「差入れで読んだアナキストたちの獄中記は自分を励ましてくれた」と殊勝なことを言いつつ、『コミック乱』の差入れをしつこく求め続けたことは自分からは話そうとしない黒岩さん。
逮捕されても人生なんとかなるな、という暖かい雰囲気で終われたことは、この日の最大の収穫だったと思います。
いつも救援会を応援してくれて、この日も快く会場を貸してくれたぼけまるさん、ありがとう。(森)
『武蔵野五輪弾圧救援会ニュース⑥』(2022/4/24)