南関東には天然ガスを採取しています。

 

習志野警察署の西側の広場にも、以前、天然ガスが出ていた小屋の煙突で、火が燃えていました。

 

県内地元ガス会社の天然ガスは値上りしていないようです。

ex 大多喜ガス

 

 

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南関東ガス田(みなみかんとうガスでん)は、千葉県を中心とした南関東一帯に分布する日本最大の水溶性天然ガス田]

水溶性天然ガスとは地下(地層)で地下水に溶解しているが、圧力が解放された地表では水から分離して気体になるガスのことで、主成分は都市ガスと同じメタン(炭化水素)である。一部のメタンは地層中で、古細菌(アーキア)により生成されている。第二次世界大戦中の日本は、帝国石油や日本天然ガスなどの企業が南関東ガス田から採掘したメタンガスからガソリンや航空燃料を生成し、日本軍や民間に供給していた。

 

構造

関東平野の基盤を構成する上総層群といわれる地層のうち、上総層群中部と呼ばれる国本層、梅ヶ瀬層、大田代層、黄和田層の地下水に天然ガスが溶け込んだ状態で存在してガス層を形成する。特に梅ヶ瀬層と大田代層でガス胚胎が大きいとされている。

上総層群は第三紀鮮新世〜第四紀更新世古期(約300万年前〜約40万年前)に海底で堆積した地層で、砂岩、泥岩および凝灰質砂礫などからなり、おおむね深度100mから2,000mに亘る広い範囲に堆積している。

 

 

 

■千葉県産の天然ガス

 

千葉県産の天然ガスは、一酸化炭素や不純物をほとんど含まないメタン99%の環境に優しいエネルギーです。 発熱量は1 ㎥当たり約39MJ(約9,400kcal/㎥)あり、安全性と経済性に優れています。 このため、天然ガスのほとんどは、干葉県内で都市ガスとして利用されています。

 

 

■ 千葉県産の天然ガスは、一酸化炭素や不純物をほとんど含まないメタン99%の環境に優しいエネルギーです。発熱量は1 ㎥当たり約39MJ(約9,400kcal/㎥)あり、安全性と経済性に優れています。このため、天然ガスのほとんどは、干葉県内で都市ガスとして利用されています。

 現在、千葉県内における都市ガスの使用量は、年間約40 億㎥(39MJ換算)で、家庭用はもちろん、学校、病院、オフィスビル、工場等において冷暖房や給湯、さらには発電まで行うガスコージェネレーションシステムなどの燃料として広く使用され、利用方法が拡大しています。

 このような旺盛な需要に対し、天然ガスを安全かつ安定して供給できるよう総延長約600km、直線距離にして千葉市から兵庫県姫路市までの距離に匹敵する長さのパイプラインが千葉県内に張りめぐらされています。
 

 


 海外からの輸入エネルギーへの依存度が高い日本にあって、為替や国際情勢の影響を受けにくい国産天然ガスは、その安定した供給によっても暮らしを支えています。

 

 

 

 

■天然ガスかん水の採取に伴う地盤沈下の防止の取組み

1.地盤沈下の防止に関する協定の概要

 天然ガス採取に伴う地盤沈下を防止するために、昭和48年に九十九里地域及び千葉地域の天然ガス採取企業と県の間で地盤沈下防止協定を締結し、天然ガス井戸の削減を実施してきました。

 その後、昭和56年1月に、成田地域の企業を加えて天然ガスかん水の地上排水量の削減を骨子とする協定に全面改定し、5年ごとに地上排水量の限度量を設定する「地盤沈下の防止に関する細目協定」を締結してきました。

 なお、この協定に基づく細目協定は5年毎に改定しており、令和3年1月から5年間の新たな細目協定を令和2年12月24日に締結しました。

2.協定の内容

協定の骨子

  • 本協定と細目協定の2本立てとする。
  • 規制方式は、天然ガスかん水の地上排水限度量方式とし、細目協定において天然ガス開発地区ごとに地上排水量(細目協定値)を設定し、細目協定期間内にこの量を達成させる。
    (地上排水量=揚水量-地下還元量)
  • 新規天然ガス井戸の掘削については、千葉県が設定した「天然ガス井戸設置基準」に基づき審査する。

天然ガス井戸設置基準の概要

 次の区域内では新たな開発はできないものとした。

  • (1)市街地
  • (2)両総用水路、房総導水路等から250m以内の区域
  • (3)海岸線から500m以内の区域
  • (4)標高5m未満の区域
  • (5)年間沈下量が2cmを超える区域

現行細目協定の目標

  • (1)年間沈下量20mm以上の地域をなくす。
  • (2)九十九里地域で標高5m未満の地域(平野部)においては5年間の累計沈下量が30mmを超える地域をなくす。

細目協定締結企業(9社)

伊勢化学工業株式会社、AGC株式会社、関東天然瓦斯開発株式会社、株式会社合同資源、国際石油開発帝石株式会社、日宝化学株式会社、日本天然ガス株式会社、株式会社冨士ボーリング、三井化学株式会社

3.天然ガスかん水の揚水量等の推移

 千葉県では、約1,000本のガス井戸が掘削されており、そのほとんどは九十九里地域にあります。

 かん水の揚水量、ガス生産量とも昭和46年に最も多くなり、その後地盤沈下を防止するために締結された協定等により減少してきましたが、近年はかん水の揚水量は漸減,ガス生産量はほぼ横這いの状況にあります。

 

(図拡大)(PNG:56.2KB)