気候変動に関する政府間パネル(IPCC)報告書の発表に関する
アントニオ・グテーレス国連事務総長挨拶(ジュネーブ、2022
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私はこれまで多くの科学の報告書を目にしてきましたが、このよう
気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が本日発表した報告書
この報告書はいくつもの事実を積み上げ、人類と地球が気候変動に
今、人類の半数近くが危険地域で暮らしています。
今、多くの生態系が取り返しのつかない局面にきています。
今、炭素による汚染が放置されていることで、世界で最も脆弱な立
これらの事実は、否定できません。
こうした指導力の放棄は、犯罪的です。
世界の最大規模の汚染を引き起こしている者は、罪深くも私たちの
世界の気温上昇を1.5℃に抑えることが不可欠です。
それには、世界が排出量を2030年までに45%削減し、205
しかしながら、現時点でのコミットメントでは、世界の排出量が2
これは、壊滅を意味します。
1.5℃を守る、いかなる機会をも潰してしまいます。
本日の報告書は、2つの中核的な真実を強調しています。
第一に、石炭やその他の化石燃料は、人類を窒息させようとしてい
すべてのG20諸国の政府が、国外の石炭火力発電事業への資金提
石炭火力発電事業に未だに融資している民間セクターの資金提供者
巨大な石油ガス企業とその出資者も、警告の対象です。
自社の計画や事業が2050年の排出量正味ゼロ目標を弱体化させ
人々は、この煙幕を見透かしています。
経済協力開発機構(OECD)加盟国は2030年までに、そして
現在の出来事からあまりにも明らかなように、化石燃料に頼り続け
世界経済の脱炭素化を遅延するのではなく、今こそ再生可能エネル
化石燃料は、私たちの地球、人類、そしてそう、経済にとっても袋
再生可能エネルギーに迅速に適切に管理しながら移行することが、
私は、先進国、国際開発金融機関、民間投資家らが連帯し、主な新
こうした的を絞った支援メカニズムは、既存の持続可能な開発ニー
この報告書の第二の中核的な報告結果はほんの少し良いもので、適
適応は命を救います。
気候による影響が悪化し、今後さらに進んでしまいますが、投資の
気候変動への適応とその緩和は、同等の力と緊急性をもって追求さ
すべての気候変動対策資金の50%を適応に振り向けることを私が
適応資金に関するグラスゴーでのコミットメントは、気候危機の最
私はまた、小島嶼国と後発開発途上国が命と生活を守るために必死
私たちは、この新たな現実に対処するために、新たな適格性の制度
遅れは、死を意味します。
気候変動との闘いに解決策で打ち克とうとする最前線のすべての人
多国間、地域、国レベルのすべての開発銀行は、何をすべきか分か
そして、あらゆる国はグラスゴーでの誓約を守り、1.5℃目標と
G20は先導しなければなりません。さもなければ、人類はさらに
私は、あらゆる場所で人々が憂慮し、怒りを抱いていることを知っ
私もそうです。
今こそ、怒りを行動へと変えるときです。
あらゆるわずかな温度の変動が影響をもたらします。
あらゆる声が変化をもたらします。
そして、1秒1秒が意味を持つのです。
ありがとうございました。
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