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2022年2月17日 07:40沖縄タイムス+プラス
漂着軽石の被害 沖縄で回収・運搬費用で16億円超える 漁業・観光関連含まず総額膨れ上がる見込み
県は16日、県内全域で港湾施設や漁業関係者などに影響を与えている軽石の被害総額が約16億円超に上ると明らかにした。全額が軽石回収や運搬などに関する費用で、漁の自粛などによる漁業被害やマリンレジャーの中止など観光関連の被害は含まれておらず、実際の被害額はさらに膨れ上がる見込みだ。
同日の県議会予算特別委員会(山内末子委員長)で、比嘉尚哉環境整備課長が答弁した。
大部分を占めるのが、県土木建築部が所管する海岸に漂着した軽石の回収想定費用で10億9300万円。県内全域の軽石回収量を10万2千立方メートルと推定し、積み込みや運搬などの諸経費見込みを算出した。
農林水産部は県管理の4漁港、市町村管理の2漁港での災害査定額として1億924万円と試算した。
一方、今回の総額には含まれていない漁業被害について、同部は、新型コロナウイルス感染拡大などの影響もあるため算定を「困難」とした上で、参考値として約2億3千万円を示した。23漁業協同組合の10~11月分の市場の取扱量が290トン減少した影響などから試算した。観光関連の被害額は算出方法を検討中という。
(資料写真)広範囲に軽石が広がる羽地内海では、砂利採取運搬船で国が除去作業を行っている。多い日で1日500立方メートルの除去が可能という=2021年12月20日、名護市仲尾の沖合(小型無人機で撮影)拡大する