イギリスと日本の持続不可能な開発・万博にピリオドを打つ!
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シリーズ JAPANデビュー
第1回 アジアの"一等国"
2009年4月5日(日)
午後9時00分~10時13分
歴史・紀行
1895(明治28)年、日清戦争に勝利した日本は、台湾を割譲され、初の植民地統治を始める。英のインド統治やフランスのアルジェリア統治にならい、植民地をもつことで“一等国”をめざした日本。1910年、ロンドンで開かれた日英博覧会では、台湾のパイワン族を“展示”し、統治の成功を世界に誇示する。日本は「格差と同化」という矛盾した台湾統治を続け、1930年代後半からは「皇民化運動」で日本文化を強制する。
半世紀におよぶ統治はどのように変遷していったのか。2万6千冊におよぶ『台湾総督府文書』、近年発見されたフィルム、欧米に埋もれていた文書などを手がかりに近代日本とアジアの関わりの原点を探っていく。
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2022年1月27日1:01 午後2時間前更新
コラム:英首相退場でも難問山積、見透かす市場は冷静
Peter Thal Larsen
[ロンドン 26日 ロイター BREAKINGVIEWS] - ジョンソン英首相の政治生命に暗雲が漂っている。英国のロックダウン(都市封鎖)中にパーティーを繰り返すという奇行が暴かれたことで、ジョンソン氏は任期終了前の退任を余儀なくされるかもしれない。しかし、山積する経済問題の前には、首相の命運も「余興」にすぎない。
1月26日、ジョンソン英首相の政治生命に暗雲が漂っている。ロンドンで19日撮影(2022年 ロイター/UK Parliament/Jessica Taylor)
過去7年間、首相官邸が混乱すると英国の行方は激震に見舞われることが多かった。キャメロン元首相が2015年総選挙で勝利したことで、欧州連合(EU)離脱の是非を問う国民投票に道を開くことになった。翌16年に実施された投票で離脱派が辛勝すると、キャメロン氏は辞任。メイ前首相が後を継いだが、17年の総選挙で与党保守党は過半数割れとなり、議会はEU離脱を巡ってこう着状態に陥った。
ジョンソン氏は自らEU離脱問題に介入し、金融市場を揺さぶった。16年2月、当時ロンドン市長だった同氏が離脱支持を表明すると、ポンドはドルに対して急落。18年に外相を辞任した際にもポンドは下げた。
だが、現在の投資家は、首相官邸でのパーティーを巡る内部調査の内容よりも、英国の政策金利の行方を気に掛けている。
今年に入って保守党の支持率は大幅下落したが、ポンドはドルに対してほぼ横ばいで推移している。ポンドの予想変動率を示すオプション市場のインプライド3カ月物ボラティリティーは、昨年11月以降に急低下した。
この無関心ぶりが映し出すのは、だれがジョンソン氏の後継首相になったとしても採れる選択肢は限られるという現実だ。英国はいまだにEU離脱後の取り決めの一部を巡ってEUと論争しているものの、最大の貿易相手であるEUとの決別はおおむね完了した。
与党が議会過半数を守れるかどうかは、貧しい地域を「レベルアップ」するという現首相の漠然とした約束を実行に移せるか否かということでもある。
首相候補者らは代替的なビジョンをほとんど示せていない。トラス外相は、英国が「地球上で最も偉大な国」だという中身が空っぽの決まり文句を繰り返すばかり。英国の財政赤字は国内総生産(GDP)の36%と、1950年代初頭以来の水準に迫ろうというのに、スナク財務相は減税の意向を口にしている。
党首選が行われれば候補者らは、規制緩和と減税を約束して党員にアピールするだろう。だが、首相に就任した途端に、ジョンソン氏と同じ課題と奮闘することになる。
具体的には、低い経済成長率、GDP1年分に迫る政府債務、公的支出の削減に対する強硬な反対論――といった事態が待っている。英経済の命運は今のところ、首相の政治的命運とは切り離されているようだ。
●背景となるニュース
*新型コロナウイルス感染拡大阻止のためのロックダウン中に首相官邸で飲み会が繰り返されていたという指摘について、間もなく政府高官のスー・グレイ氏による調査結果が公表される。
*警察がこの問題の捜査に乗り出したこともあり、グレイ氏による調査結果の公表がいつになるかは、現時点では不明。
*将来の首相候補とされるトラス外相は26日、ジョンソン首相は首相官邸の文化を変えなければならないと述べた。
(筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています)
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