ー・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-
ミャンマー 国際的NGO “軍がスタッフ2人殺害” 強く非難
国際的なNGO「セーブ・ザ・チルドレン」は、ミャンマー東部で軍が殺害したとされる市民35人の中にスタッフ2人が含まれていたと発表し、軍を強く非難しています。
ミャンマー東部のカヤー州では、クーデターで実権を握った軍と抵抗のため武装した民主派の市民の一部との間で激しい戦闘が続いています。
民主派の武装組織は25日に、組織とは関係のない子どもや女性を含む市民35人が避難の途中で軍に殺害され、車とともに焼かれているのが見つかったとする声明を発表しましたが、軍は国営メディアを通じて、車に乗った武装組織のメンバーが兵士を銃撃してきたことから戦闘になったなどと異なる説明をしています。
これについて、現地で人道支援を行っているNGOの「セーブ・ザ・チルドレン」は28日、声明を出し、軍に殺害されたとされる35人の中にNGOのミャンマー人スタッフ2人が含まれていたことを明らかにしました。
2人は32歳と28歳の男性スタッフで、人道支援活動を行ったあとオフィスに戻る途中に軍に殺害されたとしています。
このNGOはミャンマー国内でおよそ900人が支援活動にあたってきましたが、今回の件を受けてカヤー州など一部の地域で活動を停止しているということです。
NGOは声明の中で「今回の事態に私たちは衝撃を受けている。市民や人道支援活動を行う人への暴力は容認できない」として、ミャンマー軍を強く非難しています。
米国務長官「許されない さらなる措置を」
これについてアメリカのブリンケン国務長官は28日、声明を発表し「罪のない人々や人道支援に関わる人たちを標的にすることは許されない」として、ミャンマー軍を厳しく非難しました。
そのうえで「国際社会は、こうした残虐行為の再発を防ぐためにミャンマー軍への武器の売却の停止など、さらなる措置をとる必要がある」として、各国に対し武器の輸出を禁止するよう呼びかけました。
■12/29(水) 1:23朝日新聞デジタル
セーブ・ザ・チルドレンの職員2人が死亡、ミャンマー国軍が殺害か
ミャンマー東部カヤー州で24日、炎と煙を上げる車両。現地の武装組織が写真を提供した=AP
国際NGO「セーブ・ザ・チルドレン」は28日、クーデターで国軍が権力を握ったミャンマーの東部カヤー州で、男性スタッフ2人が国軍兵士に殺害されたと発表した。複数の現地メディアは、24日に大勢の市民が国軍の攻撃で殺害されたと報じており、2人はこの攻撃に巻き込まれたとみられる。
セーブ・ザ・チルドレンによると、攻撃の犠牲者は女性や子どもを含む少なくとも35人で、この中に男性スタッフ2人が含まれていることを確認したという。2人は近くで人道支援活動をした後、事務所に戻る途中に攻撃に巻き込まれ、行方不明になっていた。
現地メディアは、国軍兵士が24日に複数の車両やバイクを燃やし、その近くで多くの遺体が見つかったと報じていた。現場では、国軍の支配に反対する現地の武装勢力や武器を持った市民が、国軍の部隊との武力衝突を続けていたが、殺害された市民は戦闘と無関係だったとみられている。SNSでは焼け焦げた車両などの写真が拡散している。
セーブ・ザ・チルドレンは28日付の声明で「援助関係者を含む罪のない一般市民への暴力は容認できないもので、国際人道法にも違反している」と国軍を非難した。
【画像】にぎわい戻っても「街全体が大きな牢獄」 心閉ざしたミャンマー国民
(ヤンゴン=福山亜希)
■
ミャンマー “軍が市民35人を殺害” 民主派武装組織が声明
ミャンマーで軍の統治に抵抗する市民への弾圧が続く中、東部を拠点とする民主派の武装組織は25日、新たに子どもや女性を含む市民35人が殺害されたとする声明を発表し、国際社会からの批判が高まることも予想されます。
ミャンマー東部のカヤー州では、クーデターで実権を握った軍と、これに抵抗する武装化した一部の市民との間で激しい戦闘が続いています。
こうした中、民主派の武装組織は25日、組織とは関係のない子どもや女性を含む市民35人が死亡しているのが見つかったとする声明を発表しました。
武装組織は、死亡した35人は24日、戦火を逃れて避難する途中に軍に殺害され、車とともに焼かれたとしていて「人道に対する罪だ」などと強く非難しています。
また、国際的なNGOの「セーブ・ザ・チルドレン」も、休暇を利用してカヤー州に帰省していたスタッフ2人が乗っていた車が攻撃を受け、行方が分からなくなっていると発表しました。
声明では「罪のない一般市民と私たちのスタッフに暴力が加えられたことに恐怖を感じる。援助関係者への攻撃は許されない」と非難し、事実関係を調査しているとしています。
これに対して軍は、国営メディアを通じて、車に乗った武装組織のメンバーが兵士を銃撃してきたことから戦闘になったなどと、異なる説明をしています。
ミャンマーでは今月5日、最大都市ヤンゴンで、若者たちのデモ隊に軍の車両が突っ込むなどして合わせて5人が死亡したと伝えられたほか、7日にも北西部のザガイン管区で軍に捕らえられた住民11人が焼けた遺体となって見つかったという証言が伝えられており、軍に対する国際社会からの批判が高まることも予想されます。