2021年12月5日 07時25分 東京新聞
木更津駐屯地に暫定配備 市民訴え「オスプレイはいらない」 船橋で集会
陸上自衛隊の輸送機オスプレイが木更津駐屯地(木更津市)に暫定配備されたことに反対する市民集会が四日、陸自習志野演習場にほど近い船橋市の薬円台公園で行われた。参加者は「日本中、どこの空にもオスプレイはいらない」と声をそろえ、国会で今年六月に成立した重要土地規制法の廃止も訴えた。
市民集会を主催したのは、有志や各種団体でつくる「オスプレイいらない!習志野・八千代・船橋ネットワーク」。人口密集地の習志野演習場でオスプレイの訓練が予定されているとして、約五百五十人参加。同様の集会は今年で三回目となった。
同ネットワークの吉沢弘志共同代表やオスプレイに反対する県内外の団体代表者らがマイクを握り「墜落や部品落下を繰り返すなどオスプレイは欠陥機」「米軍分を合わせると、首都圏には約五十機もが配備されている」などと強調した。
重要土地規制法では安全保障上、自衛隊基地など重要な地域での土地利用が規制されるため、「恣意(しい)的に運用される恐れがある」と訴えた。集会後、参加者は一帯をパレードした。(保母哲)
沖縄でヘリパッド反対運動の伊佐真次さん、船橋で講演「声を上げるべきだ」
沖縄でヘリパッド反対運動の伊佐真次さん、船橋で講演「声を上げるべきだ」
船橋市で四日開かれた市民集会には、沖縄県北部の東村高江で米軍訓練場の反対運動を続ける「ヘリパッドいらない住民の会」のメンバー、伊佐真次さん(59)も駆け付けた。伊佐さんは三日に市内で講演し、「オスプレイが上空を飛ぶ高江のようになってはいけない。声を上げるべきだ」と語った。
伊佐さんは沖縄県沖縄市に生まれ、高江への引っ越し後、米軍ヘリなどの発着場であるヘリパッドの建設計画が持ち上がった。住民たちは反対運動をしたものの、国が建設着手に踏み切ったため、「できればしたくないが、やらざるを得ない」と二〇〇七年から工事現場入り口にテントを張り、座り込み運動をした。
すると、裁判所から通行妨害禁止の仮処分通知が届き、伊佐さんは「私たちは静かに暮らしたいだけ。なのに国は反対運動を押さえ付けるために、ここまでやるのか」と憤りを感じたと振り返る。
オスプレイの夜間訓練時には騒音で寝られず、低空飛行による振動で家の中の品々がカタカタと鳴るようになった。「千葉でも、こんな事態になってはいけない。オスプレイの飛行範囲が広がれば、日本中が今の高江と同じ状況になる」と警鐘を鳴らした。
(標的の村 国に訴えられた沖縄の住民たち)
12月2日、オスプレイが館山基地に「予防着陸」
横田基地所属CV-22オスプレイ館山航空基地への予防着陸について | 館山市役所