2021年11月25日
大阪市教育委員会
教育長 山本 晋治 様
◎ 緊 急 要 望 書
今年度の「チャレンジテスト」の点数を、
大阪府立高校入試の内申(評定)に反映することは、
公平から外れ、公正さに欠きますので中止してください。
子どもをテストで追いつめるな!市民の会
日頃から大阪市の子どもたちの教育にご尽力いただき感謝申し上げます。
さて、世界をパンデミックに陥れたコロナ禍も感染者数の減少により、少し落ち着きを取り戻し、学校では遅れていた授業や、行事を取り戻すため日夜先生方も子どもたちも必死のご努力をされていると聞いております。学校の通常授業がいかに貴重で大切であるか、貴委員会も学校関係者も、私たち市民も身をもって体験したこの一年ではなかったでしょうか。
ところが、現在、貴委員会の「指示」が、学校現場をさらに混乱させるような事態となっています。
保護者の方々、教員の思い、そして何より子どもたちのとまどい、困惑、不安の声を伝えることが、私たち市民の務めであると考えています。
府立高校入試が不公平・不公正に実施されることはあってはならないことです。どうか私たちの質問に応え、要望を受け入れてくださいますよう、お願いします。
先般、貴委員会は、突然、大阪市中学3年生の保護者に対して、「令和4年度大阪府公立高等学校入学者選抜における調査書に記載する評定等に関する中学生チャレンジテストの活用について」と題された文書(以下、「保護者文書」)を配布されました。
中3チャレンジテストは、コロナ禍真っ最中に実施されたため、9月2日当日受検した学校(生徒)と、休校等により後日に受検した学校(生徒)に分かれました。
そのことを一切顧みられずチャレンジテストの点数結果をそのまま内申(評定)に反映させる新たな大阪市の独自方針については、大阪市会教育こども委員会においても多くの委員から疑義・批判の声が出されたところです。
そこで差し迫る高校入学試験との関係からぜひとも善処していただきたくいくつかの質問と要望を以下に示します。ことの性質上、回答は一刻を争いますので早々にお願いいたします。
要望事項
今年度の「チャレンジテスト」の点数を、大阪府立高校入試の内申(評定)に反映することは、公平から外れ、公正さに欠きますので中止してください。
質問事項
1.「当日実施」すなわち9月2日に実施した学校数、また受検した生徒数をお示しください。
2.「後日実施」すなわち、休校等のため当日実施できず9月16日までに実施した学校数、また受検した生徒数をお示しください。
3.「当日実施」もできず「後日実施」もできなかった学校数、また生徒数をお示しください。
4.「当日実施」と「後日実施」の試験問題はまったく同じだと聞いていますが、間違いありませんか。通常、試験日が異なれば、同一問題ではなく別問題で実施しますが、そうされなかった理由は何ですか。
5.「令和4年度大阪府公立高等学校入学者選抜における調査書に記載する評定等に関する方針」は、今年度からの新たな方針と思われますが、生徒、保護者にどのような形で周知徹底されましたか。
6.「当日実施のみ活用」と右下の囲みにあるのは、どういう意味ですか。
7.この方針は、「当日実施」の生徒にも「後日実施」の生徒にも適用されるのですか。 もし、そうだとすれば、「当日実施」の生徒からみれば、事前に問題内容を知りうる「後日実施」の生徒との公平性・公正性に疑いが生じるものだと思われます。逆に、「当日実施」の生徒のみに適用されるのであれば、「後日実施」の生徒から公平・公正ではないと批判が出るのは必至です。よって今年度の大阪市独自方針の適用は中止するべきではないですか。
8.そもそも、この大阪市独自方針は、行政による教育評価への直接的な介入ではありませんか。
以上
※なお、要望書の折衝・解答・連絡は下記にお願いいたします。
『子どもをテストで追いつめるな!市民の会のブログ』(2021年11月26日)
http://no-testhyouka.cocolog-nifty.com/blog/2021/11/post-fad398.html