欧州委員会、森林破壊防止・持続可能な廃棄物管理・健全な土壌のための法案を提示
Brussels, 18/11/2021 - 00:57, UNIQUE ID: 211118_1
Press releases
EU News 257/2021
<日本語仮抄訳>
欧州委員会は本日、「欧州グリーンディール」を実現するために必要な、3つの新たな取り組みを採択した。欧州委員会は、欧州連合(EU)が引き起こす森林破壊に歯止めをかける新たなルールとともに、循環経済を促進し、第三国への廃棄物の違法輸出や廃棄物をめぐる課題に対応するためのEU域内の廃棄物の輸送・処理を円滑化するルールを提案した。
また、2050年までに欧州の全ての土壌を回復させ、強靭化し、適切に保護することを目指す新たな「土壌戦略」を発表した。
本日の提案を通じて欧州委員会は、循環経済に移行し、自然を守り、EU域内および世界の環境基準を引き上げるための手段を提示している。
欧州委員会は、EUに起因する森林破壊や森林劣化に歯止めをかけるための新たな規則案を提示した。
1990年から2020年までだけを見ても、世界ではEUの面積より広い4億2,000万ヘクタール分の森林が失われている。
本日提案された新たなルールは、EU市民がEU市場で購入、使用、消費する製品が世界の森林破壊や森林劣化に貢献しないことを担保する。
これらの現象の主な原因は、大豆・牛肉・パーム油・木材・カカオ豆・コーヒー豆およびこれらから派生する製品に関連する農業の拡大である。
廃棄物の輸送に関する規則の改正案で欧州委員会は、廃棄物輸出に関するルールの強化、廃棄物を資源として循環させるためのより効率的なシステム、および廃棄物の密輸への断固たる対応を提案することで、循環経済と汚染ゼロを目指すというEUの野心を実現する。
経済協力開発機構(OECD)非加盟国への廃棄物輸出は制限され、第三国が特定の廃棄物の受け入れを承諾し、持続可能な形でそれらを管理できる場合にのみ認められる。
OECD加盟国への廃棄物輸出は監視され、受け入れ国で深刻な環境問題を引き起こした場合には、停止されることもある。
今般の提案では、EU域外に廃棄物を輸出する全てのEU企業は、受け入れ先の施設がこれら廃棄物を環境に負担をかけない形で管理していることを示す、第三者による監査を受けることを保証しなければならない。
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