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小室さん夫妻叩きの筋違い <憲法を踏みにじり、国民を敵にまわした>のは2人ではなく安倍・菅政権

 

 

 この二人にはしっかり責任をとって欲しい(C)日刊ゲンダイ

 

 

 

 いやいや、追い回す相手が違うだろう。  31日の投開票日が迫る衆院選。この国の針路をどの政党に託すのか。4年に1度の重要な国政選挙なのだが、一部メディアの関心はそうではないらしい。相も変わらず、秋篠宮家の長女で、結婚会見を開いた小室圭さん(30)と妻の眞子さん(30)の動向を逐一報道。テレビでは、2人が東京・品川区の鮫洲運転免許試験場を訪れる様子や、圭さんが米NY州で受験した司法試験の合否結果が通知されたことを伝えているのだが、果たして衆院選よりも重要度が高いニュースなのか。疑問を抱く視聴者は少なくないだろう。

 

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 ネット上では、こうした2人の報道に対し、<憲法を踏みにじり、「国民」を敵にまわした><「国民」に対して精神的苦痛を与えたのだから、しっかりと責任をとって欲しい><国民をあざ向くような都合のよい答弁はまったく信用ならないと思います>などと同調し、過熱しているのだが、この言葉はそっくりそのまま、安倍・菅政治に当てはまるのではないか。  第二次安倍政権下では「特定秘密保護法」「新安保法制(戦争法)」「共謀罪」「カジノ法」……などの重要な議案について、野党や世論だけではなく、憲法学者までもが「違憲」との声を上げたのもかかわらず、これを無視し、数の力で押し切って次々と成立させてきた。これこそ、まさしく<憲法を踏みにじり、「国民」を敵にまわした>暴挙ではないのか。 

 

 新型コロナウイルス対策では、「五輪開催」と「訪日観光客増」を優先して水際対策を怠り、さらに「GoTo」で感染者を拡大させて死者の増加を招いた。まさに、<「国民」に対して精神的苦痛を与えたのだから、しっかりと責任をとって欲しい>ことと言っていい。 

 

 安倍・菅政権の国会運営を振り返れば、<国民をあざ向くような都合のよい答弁はまったく信用ならないと思います>という事例は枚挙にいとまがない。  森友・加計問題では、閣僚も官僚もはぐらかし答弁ばかり。「桜を見る会」をめぐる国会答弁で、実に118回もの虚偽答弁を繰り返した安倍元首相こそ、<まったく信用ならない>だろう。

 

  本気で国家を憂うのであれば、巨額の税金を無駄遣いし、この国の政治を私物化し続けている「巨悪」に対して怒りの声をぶつけるべきではないのか。