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自民党副総裁麻生太郎は、「北海道のコメがうまいのは農家ではなく、地球温暖化のおかげだ」 「昔は『厄介道米(やっかいどうまい)』と言っていた。温暖化したおかげでうまくなった」
「農家のおかげですか、違います。温度が上がったからです」と断言した。
この農家や農業を馬鹿にした発言に、
品種改良を重ねた生産者の努力を侮辱していると批判殺到。
しかし、怒っているのは、北海道の農産関係者だけではない!
自公政権には、地球規模課題に取り組む資格がない!
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10/25(月) 21:38AFP=時事
温室効果ガス、大気中濃度が過去最高に 国連
温室効果ガスの大気中濃度の推移を示したグラフ(2021年10月24日作成)。【翻訳編集】 AFPBB News
【AFP=時事】国連(UN)の世界気象機関(WMO)は25日、温室効果ガスの大気中濃度が、昨年過去最高を更新したと発表した。今月末に気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)が開幕するのを前に、明確な警告となった。
【写真特集】地球温暖化
WMOの「温室効果ガス年報(Greenhouse Gas Bulletin)」によると、昨年1年間の濃度増加幅は、2011~2020年の年平均を上回った。増加傾向は、今年も続いているという。
WMOは、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)による経済活動の停滞で、排出量は一時的に減少したものの、大気中の温室効果ガスの濃度や増加幅には、目立った影響はなかったとしている。
また、温室効果ガスの排出が続く限り、世界の気温上昇も続くと指摘。二酸化炭素(CO2)は安定した物質であるため、たとえ排出量が急減し実質ゼロになったとしても、すでに起こった気温上昇は数十年間にわたり変わらないと説明した。
COP26は、英グラスゴーで今月31日から来月12日まで開催される。
WMOのペッテリ・ターラス(Petteri Taalas)事務局長は「温室効果ガス年報には、COP26で気候変動について協議する関係者らに対する、科学に基づいた明白なメッセージが含まれている」と述べた。
「現在の温室効果ガス濃度の増加ペースで行けば、産業革命以前から1.5~2度までに抑えるというパリ協定(Paris Agreement)での目標を大幅に上回る気温上昇が、今世紀中に起こるだろう」と警鐘を鳴らした。【翻訳編集】 AFPBB News
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10/26(火) 20:46毎日新聞
麻生氏「コメがうまいの温暖化のおかげ」発言 火消しに躍起の政府
街頭演説する自民党の麻生太郎副総裁(中央)=北海道内で2021年10月25日、高橋由衣撮影
自民党の麻生太郎副総裁が「北海道のコメがうまいのは農家ではなく、地球温暖化のおかげだ」と発言したことが波紋を広げている。北海道を中心に農産関係者の反発は強く、政府・与党は火消しに追われた。
【政治家の失言・問題発言を振り返る】
麻生氏は25日、北海道内であった衆院選候補者の応援演説で「昔、北海道のコメは『やっかいどう米』と言うほどだったが、今はやたらうまいコメを作るようになった」とした上で、品質向上は農家の努力ではなく「温度が上がったからだ。温暖化というと悪いことしか書いていないが、いいことがある」などと述べた。
しかし、北海道庁などによると、実情がまったく異なる。北海道は特有の厳しい気候に適した品種の開発・改良を数十年にわたって継続し、全国屈指のコメの主産地となった。1988年に登場した「きらら397」をはじめ、「ななつぼし」「ゆめぴりか」といったブランド米も次々と誕生している。
9月25日現在の北海道の2021年産米の作付面積は10万3300ヘクタール、主食用米の予想収穫量は52万6000トンに上り、いずれも新潟県に次ぐ規模だ。道内の農家で構成する「北海道農民連盟」の大久保明義委員長は26日、「全国でも北海道米が高い評価を得ているのは、全道を挙げてコメの品種改良を重ね、官・民・農が一体となって協力し、地位を確立した結果。生産者の努力と技術をないがしろにするような発言は断じて許されない」と抗議する談話を出した。
政府・与党は後始末に追われている。松野博一官房長官は26日の記者会見で「コメントは差し控えたい」と沈静化を図った。金子原二郎農相も閣議後記者会見で同様の対応でかわそうとしたが、記者から詰められると「農家の皆さんの努力に尽きる。気候どうこうというより、気候に合ったものを作る努力をした結果、今日がある」と麻生氏の発言を事実上、修正した。
気候変動の影響はコメの品質にどの程度、影響するのか。拓殖大北海道短大の田中英彦教授(作物学)は「稲が実るには穂が出た後の40日間で、気温が一定の水準に達する必要がある。温暖化が収量の安定化や品質向上に貢献する部分はある」とする一方で、「おいしいコメを生み出すには品種改良や農家の努力など技術の積み重ねが前提になる」と農家の努力を否定する麻生氏の発言は正しくないとの見方を示した。