◆ 文科省が公表した「従軍慰安婦」等記述の訂正申請の承認済みの詳細資料です
皆さま 高嶋伸欣です
昨夜来、報道されている「従軍慰安婦」等の教科書記述が訂正申請で改変させられた件の詳細な資料(教科書課作成)が入手できましたので、検討材料として供します(マル秘扱いではありません)。
報道関係者と教育委員会には昨日中に提供された模様です。
なお、今回、申請が承認されたのは1ページ目の申請時期で分かるように、6月30日までに申請がされた分についてだけです。
資料をからはいろいろ読み取れそうです。例えば
① 「強制的に連行」が訂正後の記述で受理されています。それならば現行版記述の「強制的に連行」という記述(他の教科書ですが)は改変する必要がなかったのでは?
② 訂正後の記述でも「強制連行」の表記を認めているがあります。中国人の場合だったり、朝鮮人のことと明記してないから?など、基準が曖昧です。
*どうしてなのか、いろいろな場で問いただしていく必要がありそうです。
その他の点についても、検討結果の共有化を希望いたします。
まずはじっくりと資料をご覧ください。
*高嶋が取り急ぎまとめたコメントも添付いたします。ご参考までに。
この機会に我々も植民地支配等の問題を忘れていないことをアピールして、仕掛けた側に「逆効果になった!」と思わせましょう!
以上 転送・拡散は自由です
◆ 「従軍慰安婦」等の教科書記述の訂正申請について (コメント)
高嶋伸欣
検定に合格した教科書の記述を訂正申請するのは、あくまでも発行者・執筆者の自主的な判断によるものでなければならない。政治的思惑で左右することは許されない。
今回は安倍政権が設けた「閣議決定などによる政府の統一的な見解に基づいた記述がされていること」(要旨)との検定基準による、予想された通りの悪しき運用例となった。
特に歴史的事実の評価は学術的に議論を重ねてされるべきものであるのに、そうした検討がされた様子がまるでない。
閣議と国会という政治そのものの場で教科書記述の適不適が論じられ、その政治的判断に基づく訂正申請を、発行者・執筆者に事実上強制した。政治の介入を食い止めるどころか、その先兵となった文科省と萩生田大臣の責任は重い。
今回の特色は、「従軍慰安婦」や「強制連行」など朝鮮半島がらみの事項に限定されているところにある。中国人の「強制連行」の記述は問題にされていない。背景には東アジア、特に朝鮮半島との緊張緩和を望まない政治的思惑が読みとれる。
そうした思いの勢力が、当該の教科書発行者に執拗に圧力をかけたという情報もある。
検定と訂正申請処理は密室でされ、発行者たちは分断・孤立状態に置かれている。そうした状況を社会が変え、当事者を支える態勢を構築する必要性を、今回の事態が示している。