《以下本文》

千葉県知事  熊谷 俊人 様

                                 2021年8月19日 

                                                  千葉学校労働者合同組合



パラリンピック観戦動員の中止を求める緊急申し入れ



 菅政権によるオリンピック強行開催により、新型コロナウィルスの感染は爆発的に増え、医療の崩壊が現実になっています。千葉県でも連日のように、新規感染者の新記録が発表され続けています。その新規感染者のほとんどは、デルタ株といわれる強力ウィルスに感染しており、今まで比較的感染者が少なかった若者や小中学生にも感染者が激増しています。

 この状況の中で、千葉県は東京オリンピックでは学校連携観戦を中止しました。賢明な選択でした。

 東京オリンピックの開かれた8月上旬よりもさらにデルタ株感染が激しくなっている中で、驚くことに8月16日パラリンピックの開催が決定されました。さすがに無観客開催となりましたが、学校連携観戦は実施するという無謀な決定が行われています。

 東京オリンピックの時は学校連携観戦を中止しておきながら、8月18日の報道によると、熊谷千葉県知事は、パラリンピックでの学校連携観戦を「意義あること」と認めているというのです。また、千葉市の全ての公立学校や7市町の学校の観戦動員が行われるとの報道もあります。

 新型コロナウィルス対策の緊急事態宣言が9月12日まで延長される事態になり、小・中・高・特別支援学校生などへの新型コロナウィルスの感染リスクが飛躍的に高まり、あらゆる学校行事が中止や縮小させられている中、新型コロナウィルスに感染しても入院できない状況がますます激しくなっている医療崩壊状況の中で、どうして子どもたちの感染リスクを高める集団観戦に動員するのでしょうか?無謀な暴挙としかいえません。昨年から今日まで、学校現場に要請してきた、過剰とも思えた感染対策の呼びかけと矛盾しています。

 8月18日に開かれた東京都教育委員会臨時会では、出席した教育委員4人全員が「学校連携観戦プログラム」の実施に反対したと報道されています。まっとうな判断です。

 熊谷千葉県知事は、子どもたちと教職員の感染リスクを防ぎ命を守るために、無謀な学校連携観戦容認発言を撤回し、以下の要請に応えて下さい。


             記


1、      パラリンピックへの学校連携観戦の中止を決定すること。

2、      オリンピック開催同様に、感染拡大を誘発するパラリンピックの中止を求めること。

3、      子どもたち・教職員の全てに、毎日PCR検査を行うこと。

4、      子どもたち・教職員の希望者の全てに、かつ早急に希望するワクチンを接種すること。

                                                    以上