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8/5(木) 14:40配信日刊ゲンダイDIGITAL
“銀座豪遊辞職”公明・遠山前議員元秘書ガサ入れの裏で囁かれる「太陽光発電巨額詐欺」
押収物を運び出す東京地検の係官ら(遠山清彦氏が代表の、千代田区のコンサルタント会社)/(C)共同通信社
秋の総選挙を控えたこのタイミングで議員会館にガサ入れとは前代未聞、異例のことだ。
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■銀座のクラブ通いで議員辞職
緊急事態宣言下の今年1月、銀座のクラブ通いがバレて、2月に議員辞職に追い込まれた公明党の遠山清彦前衆院議員(52)。当時の遠山氏の秘書2人が、貸金業の登録がないのに政府系金融機関と借り手の融資の仲介をした疑いがあるとして、東京地検特捜部は4日、東京・永田町の国会議員会館内の議員事務所などを家宅捜索した。
特捜部が捜索したのは、公明党の吉田宣弘衆院議員と太田昌孝衆院議員の事務所、遠山氏が現在代表を務める千代田区のコンサルタント会社と自宅。遠山氏の秘書だった2人は、遠山氏の辞職後、それぞれ吉田議員と太田議員の秘書に就いていた。特捜部は秘書2人が融資契約の仲介業務に関わり、不正な利益を得たとみている。遠山氏は参院当選2回、衆院当選4回で、財務副大臣を歴任、公明党の代表候補だった。
東京地検特捜部は今年5月、再生可能エネルギー事業を巡り、太陽光発電関連会社「テクノシステム」の社長、生田尚之被告(47)を融資金の詐欺容疑で逮捕。その捜査の過程で、今回の貸金業法違反容疑が浮上した。生田被告はこれまで遠山氏との親密な関係を指摘されていた、いわくつきの人物だ。
遠山氏は生田被告との関係について、週刊文春で「生田さんのお父様が開発した太陽光パネル付きの浄水器を、日本の政府開発援助でスリランカに導入したいと相談を受けたりしてね。ただ、100億円以上集めて、銀行に粉飾した決算書を出していたのは、今回初めて知りました」と語っている。永田町関係者がこう言う。
「生田被告は、小池百合子都知事の元公設秘書と親しく、会社の名刺を持たせていたほどです。生田被告本人も小池知事に献金するなど、親密な関係を築いていった。生田は、“脱原発”“自然エネルギー”を掲げる小泉純一郎元首相にも近づき、一昨年には小泉元首相の長男で、俳優の孝太郎を自社CMに起用しています。小泉元首相や小池都知事ら有名人との関係をアピールし、投資家や金融機関から多額の資金を集めていました」
しかし、集めた資金が事業に使われることはなく、個人的なカジノ負債の支払いなど、借金返済に充てられ、自転車操業を繰り返し、摘発された。
なぜ、特捜部はこのタイミングでガサ入れしたのか。捜査の手は政界に大きく伸びるのか。永田町に激震が走っている。
「秘書が公庫担当者の窓口を紹介した」
公明党の遠山清彦・前財務副大臣は、銀座のクラブ通いで議員辞職(C)日刊ゲンダイ
遠山清彦・公明党前衆院議員(52=議員辞職)の元秘書ら2人が貸金業の登録をせずに融資を仲介した疑いがある事件で、遠山氏が5日までに時事通信の取材に応じた。
遠山氏は19年9月~20年9月、財務副大臣を務めた。当時、新型コロナウイルスの感染拡大で業績が悪化した企業などから公庫の窓口紹介の依頼が増え、当時の秘書が対応に当たっていたという。遠山氏は「300社ほどの企業に日本政策金融公庫の窓口を紹介した」「うちの秘書から、企業の所在地にある公庫の担当者の窓口を紹介した」と話す一方、「(借り手側に)担当者を通知するだけで、融資額などその先のことは一切関与していない」とも強調した。
https://news.yahoo.co.jp/articles/c90eb3ef477c47ad5714a1ba92acf46bcf8138a3
8/6(金) 12:10配信AERA dot.
永田町に激震!東京地検特捜部が狙う大物とは?公明党衆院議員事務所に家宅捜索の理由〈dot.〉
強制捜査を受けた遠山清彦・前財務副大臣(C)朝日新聞社
全国の新型コロナウイルスの新規感染者が連日、過去最多を更新する中、東京五輪のメダルラッシュに沸くというチグハグな状態が続くニッポン。その中枢で激震が走る出来事があった。
東京地検特捜部が密かに8月4日、公明党の吉田宣弘衆院議員、太田昌孝衆院議員の議員会館事務所に家宅捜索に入っていたのだ。
容疑は両議員の元秘書2人が登録貸金業者となっていないにもかかわらず、政府系金融機関と融資先の仲介業務に関与した貸金業法違反だ。2人の元秘書は仲介業務で多額の報酬を得ていたとされる。
議員会館事務所には何人もの特捜部の捜査員が出入りし、報道陣が取り囲む中、段ボール箱を持ち込むなどあわただしい様子だった。
「突然のことで本当に驚いた。解散総選挙がいつあるかとソワソワしている時期に特捜部が突然、議員会館にやって来て捜索でしょう。両事務所の2人の秘書が最近、クビになったので何かあったのかと思っていた矢先でした。大きなヤマになるのではないか」
こう不安そうに話すのは公明党の国会議員だ。
今回の捜索で注目されるのは、2人の元秘書に仲介を受けた融資先である再生可能エネルギー関連会社、テクノシステム社だ。AERAdot.でも既報(5月21日配信)したように、テクノ社の社長だった生田尚之被告らが東京地検特捜部に詐欺容疑で逮捕、起訴されている。
テクノ社と関係が深い議員の一人が、公明党の遠山清彦前衆院議員だ。
遠山氏は今年1月、緊急事態宣言下で深夜、クラブで飲食していたことがメディアで報じられ、議員辞職に追い込まれた。
貸金業法違反の疑いがある2人は、遠山氏が衆院議員時代に秘書を務めていた。遠山氏の議員辞職後、2人は吉田議員、太田議員の秘書になっていた。
テクノ社は遠山氏の「タニマチ」として知られた会社だった。遠山氏は2017年、自身が代表を務める公明党衆議院比例区九州第2総支部にテクノ社から100万円の政治献金を受領している。生田氏が19年1月に横浜の中華街に高級しゃぶしゃぶ店を開店した際も小泉純一郎元首相、鳩山由紀夫元首相、麻生太郎副総理兼財務相、小池百合子東京都知事らとともに遠山氏が花を贈っていた。
「遠山氏は19年から1年間、財務副大臣だった。その影響力を背景にしたのか、2人の元秘書を通して、テクノ社に政府系金融機関の融資を口利きをした疑いがある。 遠山氏自身も2人の秘書に『政府系金融機関を紹介させた』と認めている。テクノ社以外にも数百の融資をあっせんした疑惑もある」(捜査関係者)
遠山氏は議員辞職した後に、今年3月に東京都に自身が社長の遠山アソシエイツ・コンサルティング・インタナショナル(以下T社)を設立。東京地検特捜部は今回、T社や福岡市の遠山氏の自宅にも家宅捜索に入っている。遠山氏は5日までに時事通信のインタビューに応じ、財務副大臣在任中の19~20年、「300社ほどの企業に日本政策金融公庫の窓口を紹介した」と語り、当時の秘書らが公庫担当者を企業などに紹介していたことを認めている。
特捜部の強制捜査は政治的への影響を考慮し、とりわけ選挙には敏感だ。
「解散総選挙が見えているような時期に、特捜部が独自捜査で議員会館にガサに入ったというのは並大抵のことではない。貸金業法違反という容疑はまさに入口。遠山氏はすでに辞職しているので、狙いはより大物の国会議員ではないか」
こう解説するのは、元東京地検特捜部の落合洋司弁護士だ。今回のような強制捜査が行われた背景には、7月にあった検察庁の人事異動が関係しているという。東京地検特捜部長だった森本宏氏が津地検検事正から東京地検次席検事に着任したのだ。森本氏は特捜部長時代、日産自動車のカルロスゴーン被告や衆院議員の秋元司被告のIR疑獄事件を手掛けた「切れ者」と知られる。
「森本氏は特捜部長時代、あれだけガンガンと事件をやり実績をあげた。昔、森本氏とは静岡地検で1年間、一緒に仕事をしたが、とにかくイケイケで積極的です。森本氏が次席検事で戻ってきたことも今回の強制捜査に影響していると思う」
東京地検特捜部の本当の狙いはどこにあるのか?自民党幹部はこうため息交じりに話す。
「東京地検特捜部のガサは、永田町には大きなプレッシャーだよ。支援者から融資の相談があれば、窓口紹介をすることはちょくちょくありますから…。これが入口だとすれば、もっと大物を狙っているのではないか。次にどこにガサに入るのか。戦々恐々だ」
(AERAdot.編集部 今西憲之)
https://news.yahoo.co.jp/articles/7fc7c87ce37e14d38116ecb3977a00b0ea1d8b36