政治も深層崩壊しています
熱海の土石流事件
専門家は、標高の高い場所で岩盤から崩れ落ちる「深層崩壊」が起きたことにより、土石流が発生した可能性が高いとみている。
また、崩れた場所には人工的に造成された地点もあったことから、「急斜面への盛り土は危険がある」とも指摘した。
深層崩壊とは
表層崩壊とは、雨などが原因で厚さ0.5~2.0m程度の表土が、表土と岩盤の境界に沿って滑落するがけ崩れ等の斜面崩壊をいいます。
一方で、記録的な雨が降った場合、表土の下にある岩盤の割れ目をとおって、地中深くまで雨水がしみ込みます。その結果、岩盤内に地下水が集中し、岩盤を支える力が弱くなることで、「深層崩壊」が発生します。
紀伊半島大水害では、この「深層崩壊」が多数発生し、甚大な被害となりました。
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『あなたの静岡新聞』 7/5(月) 7:35配信
熱海市長「不明者20人」いったん白紙に 住民基本台帳元に147人安否確認へ 熱海・土石流
熱海市伊豆山で発生した土石流で、同市の斉藤栄市長は4日の記者会見で約20人としてきた安否不明者数をいったん白紙撤回すると明らかにした。住民基本台帳に記載された被害家屋130棟に住む215人のうち、生存を確認できたのは68人で、これから147人の安否を調べるという。
静岡県によると、同日午後1時現在、死者は女性2人。男性11人と女性12人計23人を救出し、このうち重傷1人を含む2人がけが。犠牲者の身元は分かっていない。建物の被害は少なくとも130棟に上る。複数の避難施設に561人が身を寄せている。
自衛隊や消防、警察による活動は千人超の体制で行われたが、降雨や小規模な土砂崩れが続き、たびたび中断した。災害派遣医療チーム(DMAT)も本県入りした。
県の調査で、土石流が発生した逢初(あいぞめ)川の河口から約2キロ上流の地点は開発行為が行われ、盛り土だったことが新たに分かった。この地点がさらに大規模崩落する可能性は小さい一方、小規模な崩落発生の恐れがあるクラック(ひび割れ)が見つかった。土石流により被災した範囲は、延長約1キロ、最大幅約120メートルに及ぶ。
(7月4日)午後9時現在、避難に関する警戒レベルで、熱海市は最上ランクのレベル5(緊急安全確保)、沼津、袋井市、長泉町の3市町はレベル4(避難指示)を継続。熱海市に土砂災害警戒情報が発表されている。