2021年4月10日 5:36 発信地:セントジョンズ/アンティグア・バーブーダ [ アンティグア・バーブーダ 中南米 ]
カリブ海セントビンセント島で火山噴火 40年ぶり、1万人超避難
カリブ海の島国セントビンセント・グレナディーンのセントビンセント島で噴火したスフリエール火山。ジャマイカ・西インド諸島大学地震研究センター提供(2021年4月9日撮影)。
(c)AFP PHOTO / Courtesy of The UWI
カリブ海の島国セントビンセント・グレナディーンのセントビンセント島にあるスフリエール火山の噴火を捉えた衛星写真。米海洋大気局(NOAA)のGOES衛星が撮影(2021年4月9日撮影)。(c)AFP PHOTO / NOAA/GOES
【4月10日 AFP】
カリブ海(Caribbean Sea)の島国セントビンセント・グレナディーンのセントビンセント(Saint Vincent)島で9日、40年以上休止状態にあった火山が噴火した。空は噴煙で覆われ、1万6000人に避難命令が出された。
噴火したのは、同島北部にある同国最高峰のスフリエール(Soufriere)火山(標高1234メートル)。現地の緊急事態管理当局によると、高温の火山灰と煙は高さ6000メートルに到達。同島は南北の長さが約29キロあるが、火山灰は火山の反対側、南端にあるアーガイル国際空港(Argyle International Airport)まで到達した。
地元ニュースサイト「news784.com」は、火山灰が垂直に噴き上がり、球形に広がる様子を捉えた映像を掲載。負傷者は確認されていない。
スフリエール火山は1979年を最後に噴火していなかったが、数か月前から噴火の兆候がみられていた。過去最大の噴火は100年以上前の1902年に起き、1000人以上が死亡した。
ラルフ・ゴンザルベス(Ralph Gonsalves)首相は8日夜、火山付近の「レッドゾーン」に指定された地域に住む1万6000人に対し避難命令を発令。避難者の受け入れを準備している隣国アンティグア・バーブーダの当局者によると、1万2000〜1万5000人がすでにレッドゾーンから避難した。
■ アイスランド噴火、新たな亀裂から第3の溶岩流
発信地:レイキャビク/アイスランド [ アイスランド ヨーロッパ ]
【4月8日 AFP】アイスランドで約3週間続く噴火で、6日夜から7日朝にかけて新たな亀裂が生じ、溶岩が流れ出した。当局が7日、明らかにした。
噴火は先月19日に始まり、最初に生じた亀裂から南西端にあるファグラダールスフィヤットル(Fagradalsfjall)山のゲルディンガダールル(Geldingadalur)の谷に溶岩が流れ込んでいる。
今月5日、最初の噴火があった場所から約700メートル離れた場所に新たな二つの亀裂が生じ、近隣の谷に溶岩が流れ込んだ。
今回の亀裂から生じた第3の溶岩流は、厚さ約1メートル、長さ約150メートル。最初の亀裂から約500メートル離れている。首都レイキャビクから約40キロと比較的アクセスが容易なことから、大勢の見物客が集まっている。
国営放送RUVは、7日午前0時(日本時間同9時)ごろ、最初と第2の噴火地点の中ほどから発する光や、噴出する溶岩や煙を放映した。
アイスランド気象庁(IMO)の6日夜の発表によると、3本の溶岩流はふもとで合流し、約33ヘクタールを覆っている。
現場は、新たな火山活動を受けて5日に一般の立ち入りが禁止されたが、7日朝に解除されていた。
ファグラダールスフィヤットル山周辺の噴火について、アイスランドの専門家らは当初、短期間で終わると考えていたが、現在では数週間以上続く可能性があるとみている。(c)AFP