◆ 報告 : 墨東病院を守れ! 都立病院をなくすな 2・5北健一さん講演集会 (レイバーネット日本)
投稿者: 2.5実行委員会(小泉)
コロナ禍のの真っ最中に小池知事による都立・公社病院全部の独法化、実質上の民営化が進められています。都立病院で働く仲間が絶対反対だと言ってるのに、いまもやめようとしません。やってることが真逆です。
2月5日、墨東病院のある下町の森下文化センターでこれに反対する講演集会を開きました。講師は、「都立病院の独法化は必要か?」と発信しているジャーナリストの北健一さんです。コロナ下で倍以上の大きさの会場を確保して、検温、消毒、換気等十分な感染対策のもと、70人を超える集まりになりました。
北さんは、「都立病院独法化が意味すること」と題して、
① 始まった医療崩壊、その渦中で都立・公社病院「独法化」
② コロナ治療の現場の実態(感染の恐怖、防護具をつけての労働)
③ 独法の先進地(松井大阪市長VS十三市民病院労働者)「カッパでもあるだけましやろ」(松井市長)
④ 独法化するとどうなる「人件費が抑えられ、もうけのための運営に変わる」
⑤ 「赤字」といわれる400億円は法律に基づく正しい収支で、都立病院は健全経営
⑥ 大阪府立病院機構の内部文書「病院は福祉ではない」「看護師は生産性が低い」(から増やさない)「給与比率50%をめざす。国立は40%台になってる」そしてほぼ達成。
⑦ 入院単価はほぼ2倍に。ニューオータニより高い59000円の部屋も。
⑧ 国鉄分割民営化や郵政民営化を手がけた「あずさ監査法人」が移行準備業務を落札。
⑨ 橋本徹「僕が今更言うのもおかしいが、市長時代に改革を断行し、保健所、府立市立病院を疲弊させた…見直しをよろしく」
⑩ 私たち労働者はいま、新自由主義の破綻のツケを、自らの命で払わされようとしている。
…等々、現場の取材にもとづいてとてもわかりやすく問題点をあきらかにしました。
講演後の質疑では、特養で働く看護師から、コロナ下の生々しい現実が語られ、
独法化されることによって食い物にされる仕組み、新自由主義下でどういう連中がどういう風にもうけるのか?
貧困層の人が医療を受けにくくなるのではないか?
安い給料で医師や看護師がやめてしまったという話があるがどうか?
指定管理者制度から民間に売り飛ばされた例があったが他にも事例あるか?
大阪ではパソナは関わっていましたか?
…などなど核心的な質問が出て、それへの講師からのていねいな答えで議論が深まりました。
最後に、精神病院で働く看護師の仲間から、2月21日東京各地から集まって、錦糸町で「都立病院守れ」の集会とデモがおこなわれることが訴えられ、主催者からも参加を呼びかけて終了しました。
その後、2月9日には都庁前での抗議&アピール行動をおこない、都庁・小池知事、病院経営本部への署名提出と独法化中止の申し入れを、森五輪組織委員会会長の解任、五輪中止と医療への予算投入の申し入れとともに行いました。
※ 都立病院をなくすな 2・21集会&デモにご参加下さい。詳細はこちら
https://note.com/ikisaseromay/n/naa58109c763d
『レイバーネット日本』(2021/2/11)
http://www.labornetjp.org/news/2021/0205hokoku