週刊文春 2021年2月4日号

1/27(水) 18:18配信

12人がコロナ感染 二階派“秘書軍団”が「和歌山カラオケバー会食」

 緊急事態宣言が1都3県を対象に発令された1月8日。その当夜、鶴保庸介元沖縄北方相(53)の公設秘書2人と、門博文衆院議員(55)の公設秘書が、和歌山市内のカラオケバーで飲酒を伴う会食を行い、新型コロナウイルスに感染していたことが、「週刊文春」の取材でわかった。 

 

【写真】カラオケ店で発生したクラスターについての和歌山県の発表資料 

 

 鶴保、門両氏はともに和歌山県が地盤で、二階派の所属。中でも、鶴保氏は常に二階俊博幹事長(81)と政治行動を共にしてきた「最側近」だ。

 

  1月8日夜にカラオケバーで会食していたのは、鶴保氏の公設第1秘書のX氏、公設第2秘書のY氏、門氏の公設第2秘書のZ氏。3人は、和歌山市内の韓国料理店で食事をとった後、別の和食居酒屋へ移動。3軒目に市内のカラオケバー「A」に向かったという。  常連客が証言する。 「カウンター10席と、テーブル席が2席しかない“密”な空間です。従業員が少年隊の『仮面舞踏会』を歌って踊るショータイムが店の名物。1月8日夜、X氏らは夜8時を過ぎても、マイクを使い回してカラオケを楽しんでいたそうです」  だが、その後、X氏、Y氏、Z氏のコロナ感染が発覚。ほどなくして店員らも感染が確認され、「A」の感染者は1月25日時点で、計12名に及んでいる。

 和歌山県は1月21日、以下のように報道発表し、県内21例目の「クラスター」と認定した。 〈1月8日に東京からの陽性者を含めた関係者が来店され、そこで飲食やカラオケをしてうつり、その後、従業員にうつり、お客さんにうつっていった可能性が高い。こうしたことから(略)クラスターに認定いたします〉  門事務所に事実関係の確認を求めたところ、期日までに回答はなかった。 

 

 鶴保事務所は以下のように回答した。 「1月8日の時点では、和歌山県において非常(回答文ママ)事態宣言なされていない。自粛呼びかけもなかった。県内感染者数も軽減減少だった。  それを充分考慮した上で東京の秘書については、12月末に陰性確認をした後、東京から自家用車で家族で移動。1月8日までの間は充分な期間があり、本人には体調不良の傾向も見当たらなかった。 

 

 県内ででまわってるネット報道によると、東京の秘書があたかもコロナウィルス(ママ)を運んできたようであるとの県の見立てがあるが、正式に和歌山県に確認したところ、そのような断定はしていないとの事。もちろん、誰が感染源であるかの特定につながる情報は一切発表していない」 

 

 だが、和歌山県の1日あたりの新規感染者は年末以降、ほぼ右肩上がりで推移し、1月7日には過去最多(当時)の21人を記録。仁坂吉伸県知事も会見で、大都市圏との往来や会食自粛を呼び掛けていた。もちろん、感染自体は責められるものではないが、国家公務員の立場である公設秘書の行動として、適切な「会食」だったのか、論議を呼びそうだ。  1月28日(木)発売の「週刊文春」では、「A」で発生したクラスターの詳細や、鶴保氏が当初「週刊文春」の電話取材に何と回答したのか、X氏、Z氏との一問一答などについて報じている。

 

 

 

 

 

公明党のホープ・遠山清彦前財務副大臣「深夜に銀座高級クラブ」で党から厳重注意
「週刊文春」編集部2021/01/26



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 昨秋まで財務副大臣を務め、25日の予算委員会でも質問に立った公明党の遠山清彦衆院議員(51)が、緊急事態宣言下の深夜に銀座の高級クラブを知人らと訪れていたことが「週刊文春」の取材で分かった。


 1月22日の金曜日、高級クラブが軒を連ね、普段なら週末は特に賑わう銀座の繁華街も、緊急事態宣言を受けて閑散としていた。遠山氏がその一角にある完全会員制の高級クラブXを訪れたのは午後11時過ぎだった。すでに店のシャッターは下りていたが、遠山氏は人目を忍ぶように裏口に回ると、ビル内のエレベーターを使って店に入った。

「Xは数年前に新規出店した大型店。地下には複数の個室があり、外部のエレベーターから直接VIPルームに入れるため、人目につくことを嫌う著名人や財界人の顧客に好まれている」(銀座の飲食店関係者)

 銀座には高級クラブが1000軒近くあるが、約半数の店が目下、国の要請に従い、午後8時には店を閉めている。もっとも、中には看板の明かりを消して表向きは閉店を装いながら、深夜まで“闇営業”を続ける店もあるという。

 遠山氏は外務政務官や財務副大臣を歴任してきた公明党のホープ。党内では次世代の代表候補の呼び声も高い。来る衆院選では、神奈川6区から出馬することが内定している。

「創価高校から創価大学法学部を卒業し、イギリスの大学院でも学んだエリートで平和学の博士号を持っている。これまでは比例(九州ブロック)選出だったが、党のトップを目指すなら小選挙区できちんと勝ち上がってこい、という意味も込めて、神奈川6区を割り振られた。1月25日に予算委員会で質問に立ったのも、年内の衆院選を見据えた顔見せの意味がありました」(政治部記者)