=「コロナ」じゃなく「コロナ対策」に振り回された母親たち(学校編)=
 ◆ 何でもオンラインで済ます (週刊新社会・食生活と育児)

 ◆ 臨時休校中、学校からの連絡は一斉メールのみ

 コロナへの対応に疑問を感じたのは、「職場」だけではなかった。「学校」に対しても大いに振り回された気がする。
 臨時休校中、学校からの連絡は一斉メールのみであったが、そのメールも教育委員会と学校の方針が違っていたり、一度決めたことをその日のうちに言い換えたり……と、ひどい錯綜ぶりだった。

 例えば、突然一斉メールで「本日午後より宿題を配布するので16時までに取りに来てください」と送られて来て、
 「え!今日?16時って無理!」と慌てていたら、「取りに来れない人は後日家にポストインします」と後からメールが届く。
 そりゃ、行きなり「今日取りに来い」と言われても取りに行けない人のことは考えてないのか?というか、外出自粛中に学校に取りに来させるか?


 外出自粛しているんだから、最初から全員ポストインしてくれればいい話なんじゃないのか?というように、言うことが二転三転するのは当たり前。
 決定もいきなりが多く、多くの保護者が振り回されていた

 そして、教育委員会の「オンライン推進」もはっきり言ってグダグダだった。
 オンライン授業の配信も、なぜか“生中継”しかできず、違う学年の兄弟がいるとどちらかしか見れない状態だった(ありえない!!)。

 仕方なく、どちらか一人に見せてみるも、(本当に申し訳ないのだが)教育委員会の人がしている授業の内容が面白くなかった。他の家庭に聞いても同じだったらしい。
 「一応流しているけど、子どもは見向きもしないんだよねー」「同じくー」みたいなママ同士の会話を聞かせたい。

 あのオンライン授業はやる意味はあったのだろうかと今だに思う。おそらく、教膏委員会の「オンライン化」進めてます!というアピールだったのだろうが、そんなアピールには付き合っていられないと思った。


 ◆ 保護者の意見は

 そして、学校は今もどんどんオンライン化を進めているが、完全に保護者の意見を聞かずに勝手に推し進められている感じがしてならない。

 急に小学校一年生から“1人一台タブレット”を推進することになったと。
 学校だけで使うならまだしも、毎日ノートパソコン型のタブレットを持ち帰ってもらうと言い出した。
 あくまで、借り物なので破損したら弁償。
 保護者からすれば「誰も貸してくれだなんて言っていない。勝手に貸し付けて、重いパソコンを子どもに毎日持たして、壊したら弁償?はあ?」だ。

 いきなり決定を知らされて、3週間後までにケースを各自用意しろと。
 学校で使うだけでいいじゃないか。なぜ持ち帰らなければならない?

 「宿題は紙でくれよー」と思うし、とにかく檬暴だ。もう何でもオンラインで済ます姿勢にも腹が立ってきた。
 スマホじゃないと見れないファイルもたくさんある(しかもほとんどがどうでもいい動画とか)。

 夜の8時に「あしたの持ち物」がアップされたりもする。

 検温もオンラインで送信、「学級通信」も「予定表」もオンライン上でのアップのみとなった。
 個人的に、二度と見ないようなお知らせはそれでいいと思うが、絶対に冷蔵庫に貼るようなものは“紙”でくれ!と毎月いちいち打ち出すたびに嫌になる。

 “何でもかんでもオンライン化”の波に完全に乗り遅れているのは私だけなのだろうか。(愛内マミ)

『週刊新社会』(2020年12月8日)