エンジンカバーは、どこに落ちたんでしょうか?
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12/4(金) 20:11配信 毎日新聞
飛行中にエンジンカバー外れる 「重大インシデント」認定 那覇発の日航機
那覇空港に緊急着陸したJAL904便ボーイング777。左エンジンのカバーが外れ、内部の金属がむき出しになっていた=那覇市で2020年12月4日(乗客提供)
4日午前11時50分ごろ、那覇空港の北約74キロ、高度約5500メートルの海上で那覇発羽田行き日本航空(JAL)904便ボーイング777の左エンジンに不具合が発生。同機は那覇空港に引き返し、約30分後に緊急着陸した。乗員11人、乗客178人にけがはなかった。左エンジンは部品が大きく破損しており、国土交通省は大事故につながりかねない「重大インシデント」と認定。運輸安全委員会は調査官3人を派遣する。
【1985年の日航ジャンボ機事故 当時の紙面】
国交省やJALによると、904便は午前11時45分ごろに離陸し、上昇中だった。那覇空港に緊急着陸した機体の左エンジンは外側のカバーが外れ、内部の金属がむき出しになっていた。カバーは飛行中に外れたとみられ、ファンブレードと呼ばれる左エンジン前部の羽根2枚と、それを囲うケースも破損していた。ファンブレードは、回転して機体が進む力を生む役割がある。国交省は航空法施行規則で定める「発動機の破損」に準じる事態としている。カバーなどが見つかったとの情報はない。
搭乗していた東京都の40代男性は「突然『ドーン』という爆発音がして、大きな衝撃があった。機長から『落ち着いてください。那覇空港に引き返します』とアナウンスがあった。怖かった」と話した。福島県の60代男性も「爆弾が落ちたのかと思った。生きた心地がしなかった。引き返した後も揺れが続き、無事に着陸できるのか心配だった」とほっとした表情で振り返った。【竹内望、遠藤孝康、吉川雄策】
◇徹底した原因究明と再発防止を
元JAL機長で航空評論家の杉江弘さんの話 経年劣化などでファンブレードが破損し、カバーに衝撃を与えた可能性がある。燃料爆発などにつながる恐れも否定できない上、ブレードにはチタン製のものもあり、都心などで落下していれば危険だ。国交省などは徹底した原因究明と再発防止を図るべきだ。