ブログを訪問していただき、大変ありがとうございます。
おかげさまで、2009年に開設し、昨年9月Yahoo!ブログが終了したため、こちらに引っ越しました。
このブログの管理人は看護師です。
本日、5月12日は看護の日です。
日本政府は、1977年採択の看護職員条約(下記参照)を批准していません。
新型コロナウィルス対策を強化し、人々の命と健康と人権を守るために、看護師・保健師・助産師の労働条件改善は不可欠です。
同時に、安倍自公内閣は、「日本が批准済みの人権条約(8つ)に備わっている個人通報制度を批准する」経済的、社会的及び文化的権利に関する国際規約第12条に基づき、ただちに全国の病院再編統合計画を白紙撤回し、25年間に統廃合し閉鎖した保健所を復活させ、きめ細かい予防と治療、健康の維持増進し、ドイツのように医療費を無料化しなければなりません。
ご訪問いただいたみなさま、ご一緒に力を合わせて、実現しましょう。
どうぞよろしくお願いします。
■5/12(火)SBC信越放送
病院再編統合の白紙撤回を…長野県内の団体が要請へ「新型コロナ対応でも役割大きく」
新型コロナウイルスの感染拡大で医療機関の役割が大きくなる中、国が再編統合の必要があるとした県内の病院について、医療関係の団体などが白紙撤回を求めました。
厚生労働省は、去年9月診療実績や競合する病院の状況をもとに再編統合の対象として、全国440の公立病院などを公表し、県内では15の病院が対象となっています。
県内の医療関係など7つの団体でつくる連絡会は、対象のうち11病院と懇談を行い、要請が病院の実情を考慮していないことや、新型コロナウイルスの感染が拡大する中で役割は大きいとして、国に白紙撤回を求めることを表明しました。
連絡会では、今後県民を対象としたシンポジウムなどを行い、要請期限の9月までに国に要望を伝えるということです。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200512-00376192-sbcv-l20
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ILO:1977年の看護職員条約(第149号)
看護職員の雇用、労働条件及び生活状態に関する条約(第149号)
(日本は未批准、仮訳)
国際労働機関の総会は、
理事会によりジュネーヴに招集されて、千九百七十七年六月一日にその第六十三回会期として会合し、
住民の健康及び福祉の保護及び向上において看護職員が保健の分野における他の労働者と共に果たす重要な役割を認識し、
看護職員の使用者としての公共部門が看護職員の雇用条件及び労働条件の向上において積極的な役割を果たすべきであることを認識し、
資格を有する者が不足し及び現存の職員が必ずしも最も有効に活用されていない多くの国における看護職員の現状が有効な保健業務の発展に障害となつていることに留意し、
看護職員が、差別待遇、結社の自由及び団体交渉権、任意調停及び任意仲裁、労働時間、有給休暇及び有給教育休暇、社会保障及び福祉施設並びに母性保護及び労働者の健康の保護に関する文書等雇用及び労働条件に関する一般的な基準を定める多くの国際労働条約及び国際労働勧告の対象となつていることを想起し、
看護が遂行される特別な状況にかんがみ、看護職員が保健の分野におけるその役割に相応し、かつ、看護職員にとつて受け入れ得る地位を享受し得るようにするための特に看護職員に適用される基準によつて前記の一般的な基準を補足することが望ましいことを考慮し、
次の基準が世界保健機関との協力の下に作成されたこと及びその適用を促進し及び確保するため同機関との協力が引き続いて行われることに留意し、
前記の会期の議事日程の第六議題である看護職員の雇用、労働条件及び生活状態に関する提案の採択を決定し、
その提案が国際条約の形式をとるべきであると決定して、
次の条約(引用に際しては、千九百七十七年の看護職員条約と称することができる。)を千九百七十七年六月二十一日に採択する。
第 一 条
1 この条約の適用上、「看護職員」とは、看護及び看護業務を行うすべての種類の者をいう。
2 この条約は、職務を遂行する場所のいかんを問わず、すべての看護職員について適用する。
3 権限のある機関は、関係のある使用者団体及び労働者団体が存在する場合にはこれらの団体との協議の上、奉仕的に看護及び看護業務を行う看護職員に関する特別な規則を定めることができる。この規則は、第二条2(a)、第三条、第四条及び第七条の規定を損なうものであつてはならない。
第 二 条
1 この条約を批准する各加盟国は、一般的な保健計画が存在する場合にはその計画のわく内において、及び保健業務全体のために利用し得る資源の範囲内において、住民のできる限り高い健康水準を達成するために必要な量及び質の看護の提供を意図する看護業務及び看護職員に関する政策を、国内事情に適する方法によつて採用し及び適用する。
2 特に、各加盟国は、看護職員をその職業に引き付けかつ留めておくために適当な次のものを看護職員に対して提供することを目的とする必要な措置をとる。
(a) 看護職員の職務の遂行のために適切な教育及び訓練
(b) 雇用条件及び労働条件(進路の見通し及び報酬を含む。)
3 1の政策は、関係のある使用者団体及び労働者団体が存在する場合にはこれらの団体との協議の上、策定する。
4 1の政策は、関係のある使用者団体及び労働者団体との協議の上、保健業務の他の側面及び保健の分野における他の労働者に関する政策と調整する。
第 三 条
1 看護教育及び看護訓練に関する基本的要件並びにそのような教育及び訓練の監督については、国内法令で定め又は国内法令で授権された権限のある機関若しくは権限のある職業上の団体が定める。
2 看護教育及び看護訓練は、保健の分野における他の労働者の教育及び訓練と調整する。
第 四 条
国内法令は、看護を業とするための要件を明記し、看護を業とすることをその要件を満たす者に限定する。
第 五 条
1 看護業務の企画への看護職員の参加及び看護職員に関する決定についての看護職員との協議を促進するため、国内事情に適する方法によつて措置をとる。
2 雇用条件及び労働条件の決定は、なるべく、関係のある使用者団体と労働者団体との間の交渉によつて行う。
3 雇用条件の決定に関連して生ずる紛争は、当事者間の交渉を通じ又は、利害関係のある当事者の信頼を確保するような方法で、あつ旋、調停及び任意仲裁等の独立のかつ公平な手続を通じて解決を求める。
第 六 条
看護職員は、次の分野において当該国の他の労働者の条件と同等の又はそれ以上の条件を享受する。
(a) 労働時間(超過勤務、不便な時間及び交替制による労働に関する規制及び補償を含む。)
(b) 週休
(c) 年次有給休暇
(d) 教育休暇
(e) 出産休暇
(f) 病気休暇
(g) 社会保障
第 七 条
各加盟国は、必要な場合には、労働衛生及び産業安全に関する現存の法令を看護職員の労働及び看護職員の労働が遂行される環境の特殊性に適合させることによつて、当該法令を改善するように努める。
第 八 条
この条約は、労働協約、就業規則、仲裁裁定若しくは裁判所の判決又は国内慣行に適合しかつ国内事情に適するその他の方法によつて実施されない限り、国内法令によつて実施する。
第 九 条
この条約の正式の批准は、登録のため国際労働事務局長に通知する。
第 十 条
1 この条約は、国際労働機関の加盟国でその批准が事務局長に登録されたもののみを拘束する。
2 この条約は、二の加盟国の批准が事務局長に登録された日の後十二箇月で効力を生ずる。
3 その後は、この条約は、いずれの加盟国についても、その批准が登録された日の後十二箇月で効力を生ずる。
第 十 一 条
1 この条約を批准した加盟国は、この条約が最初に効力を生じた日から十年を経過した後は、登録のため国際労働事務局長に送付する文書によつてこの条約を廃棄することができる。その廃棄は、登録された日の後一年間は効力を生じない。
2 この条約を批准した加盟国で、1に定める十年の期間が満了した後一年以内にこの条に規定する廃棄の権利を行使しないものは、更に十年間拘束を受けるものとし、その後は、十年の期間が満了するごとに、この条に定める条件に従つてこの条約を廃棄することができる。
第 十 二 条
1 国際労働事務局長は、国際労働機関の加盟国から通知を受けたすべての批准及び廃棄の登録をすべての加盟国に通告する。
2 事務局長は、通知を受けた二番目の批准の登録を国際労働機関の加盟国に通告する際に、この条約が効力を生ずる日につき加盟国の注意を喚起する。
第 十 三 条
国際労働事務局長は、国際連合憲章第百二条の規定による登録のため、前諸条の規定に従つて登録されたすべての批准及び廃棄の完全な明細を国際連合事務総長に通知する。
第 十 四 条
国際労働機関の理事会は、必要と認めるときは、この条約の運用に関する報告を総会に提出するものとし、また、この条約の全部又は一部の改正に関する問題を総会の議事日程に加えることの可否を検討する。
第 十 五 条
1 総会がこの条約の全部又は一部を改正する条約を新たに採択する場合には、その改正条約に別段の規定がない限り、
(a) 加盟国によるその改正条約の批准は、その改正条約の効力発生を条件として、第十一条の規定にかかわらず、当然にこの条約の即時の廃棄を伴う。
(b) 加盟国による批准のためのこの条約の開放は、その改正条約が効力を生ずる日に終了する。
2 この条約は、これを批准した加盟国で1の改正条約を批准していないものについては、いかなる場合にも、その現在の形式及び内容で引き続き効力を有する。
第 十 六 条
この条約の英文及びフランス文は、ひとしく正文とする。