隔離の船中 礼節を欠いた政府  矢口春子(神奈川県 69)

  19日、夫と共にダイヤモンド・プリンセス号を下船しました。長
隔離の中で私には、政府が乗客の人権、健康、命をどう守ろうとし
いるのか、見えませんでした。
 そもそも自分たちが隔離されると知ったのも、政府からの連絡では
ありません。情報源は基本的に船長のアナウンスかテレビだけでした。
         (中略)
  乗客が差別を恐れ下船後も身を隠すように暮らす異常事態。
  DMAT参加者も元の職場で差別されています。
 「人権侵害になるが隔離にご協力を」と頭すら下げなかった政府の
姿勢も、現状の一因だと思います。
         (2月26日朝日新聞朝刊12面
         「オピニオン&フォーラム」「声 Voice」より抜粋)