信毎WEB 8月8日2019年
■浅間山噴火 被害情報なし 県内での降灰は確認されず

浅間山で発生した小規模噴火について、気象庁は8日午前、7日夜の噴火以降、新たな噴火は発生していないと発表した。噴火後の聞き取り調査では群馬県嬬恋村、長野原町で降灰が確認されたが、長野県内では確認されていない。新たなマグマ上昇を示す地殻変動は観測されておらず、噴煙は白色で火口縁上はおおむね700メートル以下で推移しているとした。
気象庁は浅間山の噴火警戒レベル3(入山規制)を維持。小諸市は8日午前7時から市警戒対策本部の会議を市役所で開いた。小諸署は市内の2カ所の登山口や県に登山届が計10枚出ていたが、いずれも登山者の所在が確認できたという。市は同日未明、小諸駅に登山禁止を伝える看板2枚を設置した。北佐久郡軽井沢町も同日未明、火口4キロ圏内の小浅間山、石尊山(せきそんさん)へ登る、峰の茶屋、追分の各登山口を立ち入り禁止にした。7日に石尊山の登山口で登山届1件が出ていたが、周辺に車や登山者の姿はなく、既に下山した可能性があるという。
県は8日早朝、県浅間山噴火警戒・対策本部会議を県庁で開催。県警は人や建物などへの被害は寄せられていないと報告した。登山届の提出や、県内4カ所の登山口近くの駐車車両を調べたが、入山者はいないと判断。同日午前5時から県警ヘリコプターを浅間山周辺に飛ばしたが、入山者は確認されなかった。
火口4キロ圏内では、小諸市営火山館の館長以外に人はおらず、館長も同日下山した。4キロ圏の境界近くにある高峰高原ホテルの宿泊者ら約60人と、天狗温泉浅間山荘の約30人にもけが人はおらず、避難するかは個々の判断に任せる―とした。
県農政部によると、8日朝に小諸市と北佐久郡御代田町、軽井沢町のレタスや白菜の畑を現地調査したところ、降灰は確認されなった。この日の出荷も通常通りだったという。軽井沢町から嬬恋村の鬼押出や万座温泉方面への有料道路「鬼押(おにおし)ハイウェー」の通行止めは、同日午前9時に解除された。
気象庁火山課の加藤孝志課長は8日未明の記者会見で、火山性地震や火山ガスの放出量が少なく、人工衛星による「GNSS」観測では広域の地殻変動に特段の変化はない中で噴火が起きたと説明。深い部分のマグマの活動が高まっているとは考えられないとした。浅間山の火山性地震は7月中下旬には50回近くを数える日も目立ったが、8月2〜6日は各日に4〜9回と一桁台だった。7日は12回、8日は正午現在で27回と増えている。
気象庁は8日、機動観測班を派遣し現地調査を実施。降灰の分布域を調べるとともに、噴火の種類を精査するため灰を採取、分析する。火山ガスの放出量も調査する予定。
(8月8日)
気象庁は浅間山の噴火警戒レベル3(入山規制)を維持。小諸市は8日午前7時から市警戒対策本部の会議を市役所で開いた。小諸署は市内の2カ所の登山口や県に登山届が計10枚出ていたが、いずれも登山者の所在が確認できたという。市は同日未明、小諸駅に登山禁止を伝える看板2枚を設置した。北佐久郡軽井沢町も同日未明、火口4キロ圏内の小浅間山、石尊山(せきそんさん)へ登る、峰の茶屋、追分の各登山口を立ち入り禁止にした。7日に石尊山の登山口で登山届1件が出ていたが、周辺に車や登山者の姿はなく、既に下山した可能性があるという。
県は8日早朝、県浅間山噴火警戒・対策本部会議を県庁で開催。県警は人や建物などへの被害は寄せられていないと報告した。登山届の提出や、県内4カ所の登山口近くの駐車車両を調べたが、入山者はいないと判断。同日午前5時から県警ヘリコプターを浅間山周辺に飛ばしたが、入山者は確認されなかった。
火口4キロ圏内では、小諸市営火山館の館長以外に人はおらず、館長も同日下山した。4キロ圏の境界近くにある高峰高原ホテルの宿泊者ら約60人と、天狗温泉浅間山荘の約30人にもけが人はおらず、避難するかは個々の判断に任せる―とした。
県農政部によると、8日朝に小諸市と北佐久郡御代田町、軽井沢町のレタスや白菜の畑を現地調査したところ、降灰は確認されなった。この日の出荷も通常通りだったという。軽井沢町から嬬恋村の鬼押出や万座温泉方面への有料道路「鬼押(おにおし)ハイウェー」の通行止めは、同日午前9時に解除された。
気象庁火山課の加藤孝志課長は8日未明の記者会見で、火山性地震や火山ガスの放出量が少なく、人工衛星による「GNSS」観測では広域の地殻変動に特段の変化はない中で噴火が起きたと説明。深い部分のマグマの活動が高まっているとは考えられないとした。浅間山の火山性地震は7月中下旬には50回近くを数える日も目立ったが、8月2〜6日は各日に4〜9回と一桁台だった。7日は12回、8日は正午現在で27回と増えている。
気象庁は8日、機動観測班を派遣し現地調査を実施。降灰の分布域を調べるとともに、噴火の種類を精査するため灰を採取、分析する。火山ガスの放出量も調査する予定。
(8月8日)
8/7(水) 22:19配信 毎日新聞
浅間山が噴火 警戒レベル3に引き上げ 気象庁
噴火して、噴煙を上げる浅間山=2019年8月7日午後10時11分、気象庁のライブカメラから
気象庁によると7日午後10時8分ごろ、浅間山(群馬・長野県県境、2568メートル)の山頂火口で小規模な噴火が発生した。長野、群馬両県警によると、けが人など被害の情報は入っていない。
気象庁は、噴火警戒レベルを1(活火山であることに留意)から、3(入山規制)に引き上げた。噴火警戒レベル3の対象自治体は、群馬県嬬恋村、長野県の小諸市、軽井沢町、御代田町。
気象庁によると、噴火は約20分間続き、火砕流は発生しなかったが、大きな噴石が火口から約200メートルに達したという。噴煙は火口から高さ1800メートル以上に達し、今後も居住地域の近くまで影響を及ぼす噴火が発生する可能性があるとしている。気象庁は火口周辺警報を出し、火口から約4キロの範囲で大きな噴石や火砕流への警戒を呼びかけている。
民間の通信会社が撮影した映像によると、山頂付近から赤い噴出物が確認された後、噴煙が一気に立ち上った。
浅間山では2015年6月にもごく小規模な噴火が発生。気象庁は昨年8月、噴火警戒レベルを2(火口周辺規制)から、1(活火山であることに留意)に下げていた。
浅間山は日本百名山の一つで、1941年には噴石で1人が死亡、47年にも降灰や山火事で約10人が亡くなった。【信田真由美、柳楽未来】
◇噴火警戒レベルの説明
レベル5(避難):危険な居住地域からの避難などが必要
レベル4(避難準備):警戒が必要な居住地域での避難の準備、要配慮者の避難などが必要
レベル3(入山規制):登山禁止や入山規制など危険な地域への立ち入り規制など。状況に応じて要配慮者の避難準備など
レベル2(火口周辺規制):火口周辺への立ち入り規制など
レベル1(活火山であることに留意):状況に応じて火口内への立ち入り規制など
(注:避難や規制の対象地域は、地域の状況や火山活動状況により異なる)
火山名 浅間山 噴火速報令和元年 8月 7日22時10分
気象庁地震火山部発表
**(見出し)**
<浅間山で噴火が発生>**
(本 文)**浅間山で、令和元年8月7日22時08分頃、噴火が発生しました。
浅間山