4.古い商品にはアスベストが入っている。
つい15年程前まで、発がん性物質であるアスベスト(石綿)がスレート屋根の原料として使用されていました。
2004年頃までに建った住宅の屋根は、含有の危険ゾーンです。
屋根材として屋根に載っている間は飛散しないので、心配無用です。
問題は、修理や解体するときの飛散であり、また、アスベスト入りスレート屋根材を処分する費用も年々高くなってきています。
◎アスベスト入りスレート屋根を解体するときに、飛散防止対策をした現場の記事です。
石綿スレート屋根の葺き替え時、アスベスト飛散防止対策をしっかり行った屋根の現場レポートです。アスベストはスレートを割るだけで飛散してしまう目に見えない危険な発がん性物質です。詳しく知りたい方はこちらをご覧ください!
スレート屋根のメンテナンスのポイントは?
◎スレート屋根の経年劣化でのメンテナンスが必要となるポイントをまとめました!
スレート屋根が汚れ・色あせ・コケ・欠け・割れ・浮き・反りが発生したときはメンテナンスする時期です。補償を考えると築後5年、10年を経過する前に点検することが重要です!詳しく知りたい方はこちらをご覧ください!
1. 10〜15年ごとに再塗装しておこう。
10~15年くらいの周期で、塗装が必要と考えておいた方がいいです。
◎再塗装がお得かどうか、検討してみました!
スレート屋根を再塗装するメリットは安価なことです。デメリットは、アスベスト飛散リスク、雨水浸入リスク、塗料が10年持たないリスク、再塗装の踏み割れがあります。また、再塗装は10年後も必要となります。トータルでは安価にはなりません。詳しく知りたい方はこちらをご覧ください!
2. 周辺板金部材の劣化に気をつけよう。
築10~15年の物件で、よく指摘されるのが、「板金の部材が剥がれてきている」というものです。
多くは屋根の一番上の棟をカバーする部材の劣化です。
塗装の前にはメンテナンスや交換しておいた方が安心です。
3. 耐用年数が短い部材なので5年に1回は業者点検をしておこう。
割れやすい屋根材であることも考えて、5年に1回くらいは業者点検をお薦めします。
(保証期間内の点検は必須です!)
4. メンテナンス方法を間違えると補修費が高額になることを知っておこう。
スレートはメンテナンス費用がかかる屋根材と言えます。
主なメンテナンス費用は以下の通り。
【スレートのメンテナンス方法・頻度・参考価格】
○割れ補修:割れ発生時。40,000円〜
○棟板金の交換:10〜15年に1度。5,000円/m
○塗装:10~15年に1度。3,000円/㎡
○カバー工法:30年に1度。11,000円/㎡
(金額はガルバリウム鋼板屋根材の重ね葺き)
○葺き替え:30年に1度。12,000円/㎡
(カバー工法をせず、新しいスレートへ葺き替え)
*足場設置費用は含んでいない。
例えば、上記の中で「カバー工法」を選択したとしましょう。
「葺き替え」よりも安く一見よく見えます。
ただ、カバー工法を行ったことによって起こるリスクのある二次災害は本当にたくさんあるのです。ここは業者側で説明をしてくれることはまれだと思います。
◎ガルバリウム鋼板によるカバー工法のメリットデメリットをまとめました。
カバー工法するメリットはスレート屋根をはがさないのでその分、安価となります。デメリットはアスベストという負の遺産を先送りすること、10年後にまた、メンテナンスが必要、屋根木部の劣化リスクがあります。トータルコストを考えるとカバー工法よりも葺き替えの方がコストパフォーマンスがよくなります!詳しく知りたい方はこちらをご覧ください!
長く今のご自宅に住みたいのならメンテナンス方法も考えた方が良いですね。
まとめ:初期費用の安さでスレート屋根を選ぶならその後のメンテナンス費用をしっかり知っておこう。
お家の見た目や雰囲気だけでなく、住み心地にも影響してくる屋根材はどれにしようか迷いますよね。
スレート屋根は初期費用がもっとも安価という捨てがたいメリットがある一方で、経年での不具合も多くデメリットもしっかりあります。
結果、初期費用を優先するかどうかで、スレート屋根の採用が決まるような気がします。
お施主さまのライフプランに合わせて、選ぶことも必要だと思います。
専門用語もあり、わかりにくい所もあったかと思います。
ご不明な点等がありましたら、お気軽にお問い合わせください。
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