たんぽぽ舎です。【TMM:No3356】地震と原発事故情報
◆ 機動隊員の向こう側の権力を見据えてノーを突きつけていく
たんぽぽ舎辺野古応援ツアー参加者からのひとこと 堀やすよ
4月24~27日の三泊四日で辺野古ゲート前での座り込み行動に参加してきました。
企画して下さった山田ご夫妻には本当に頭が下がります。総勢24名のエアチケット、宿泊先、車の手配、食事の手配などなど、パズルを組むような緻密な作業をこなして私たちを全員無事に抗議行動に参加させて下さったことに、心からの敬意を表します。
三日間に渡る座り込み行動は、体力的に厳しい反面、集会では歌あり踊りあり、アメリカの退役軍人のアピール、心を揺さぶられる金城実さんのスピーチ、俳優右田隆さんの一人芝居、力強い新月灯花の演奏と歌声、などなど、その場にいるだけで心躍るものがありました。
目的とする工事阻止までは行かなかったものの、私達が参加した三日間だけでも300台ほどのトラックを止めたことは、人が大勢集まれば何かしら出来るということだと思います。
そのような抗議行動の中で心に残った一つの体験を書かせて頂きます。
機動隊と対峙した時、私は思いがけず最前列に出ていました。機動隊は殆どがまだまだ若く少年のような若者達。
私はその時、前にだけつばのある帽子を被っていたのですが、こちらを向いて対峙する若い機動隊員の胸に私の帽子のつばが当たります。
お互いに後ろから押されるので、私は「決してあなたが敵ではないんだからね」と言いながら帽子を回して、つばが彼の胸に当たらないようにしました。
その後、その場で座り込みをし、私たちは簡単にごぼう抜きされ、3~4人の機動隊が私たちを一人ずつ持ち上げて装甲車とフェンスで囲われた狭い空間に運び込みます。
その中ではトイレも自由に行けず、山城博治(沖縄平和運動センター議長)さんが交渉してやっと数人ずつトイレに行くことができ、でも出た人数が帰らなければ次の数人をトイレに行かせることはできないという、人権を無視した状況が続きました。
しばらくして一人のお年寄りがトイレに行けずその場で座り込んでしまったので、近くにいた私は、私達を通すまいとしている機動隊員に強く抗議をしました。
その時、一人の機動隊員が「待ってくださいね、今トイレに送る車を見てきますから」と。それは、先ほど私と対峙していた例の機動隊員でした。
時として機動隊員の横暴は目に余るものがあり、私達をごぼう抜きする時の手荒さは許せないのですが、彼らもまた上司の命令に背くことはできない存在。
私達は直接的には彼らと対峙せざるを得ないのですが、いつも彼ら自身ではなく、彼らを通してその向こう側の権力を見据えてノーを突きつけていくという気持ちを持つことも必要だと思わされた体験でした。
『たんぽぽ舎メールマガジン』(2018年5月7日)
◆ 機動隊員の向こう側の権力を見据えてノーを突きつけていく
たんぽぽ舎辺野古応援ツアー参加者からのひとこと 堀やすよ
4月24~27日の三泊四日で辺野古ゲート前での座り込み行動に参加してきました。
企画して下さった山田ご夫妻には本当に頭が下がります。総勢24名のエアチケット、宿泊先、車の手配、食事の手配などなど、パズルを組むような緻密な作業をこなして私たちを全員無事に抗議行動に参加させて下さったことに、心からの敬意を表します。
三日間に渡る座り込み行動は、体力的に厳しい反面、集会では歌あり踊りあり、アメリカの退役軍人のアピール、心を揺さぶられる金城実さんのスピーチ、俳優右田隆さんの一人芝居、力強い新月灯花の演奏と歌声、などなど、その場にいるだけで心躍るものがありました。
目的とする工事阻止までは行かなかったものの、私達が参加した三日間だけでも300台ほどのトラックを止めたことは、人が大勢集まれば何かしら出来るということだと思います。
そのような抗議行動の中で心に残った一つの体験を書かせて頂きます。
機動隊と対峙した時、私は思いがけず最前列に出ていました。機動隊は殆どがまだまだ若く少年のような若者達。
私はその時、前にだけつばのある帽子を被っていたのですが、こちらを向いて対峙する若い機動隊員の胸に私の帽子のつばが当たります。
お互いに後ろから押されるので、私は「決してあなたが敵ではないんだからね」と言いながら帽子を回して、つばが彼の胸に当たらないようにしました。
その後、その場で座り込みをし、私たちは簡単にごぼう抜きされ、3~4人の機動隊が私たちを一人ずつ持ち上げて装甲車とフェンスで囲われた狭い空間に運び込みます。
その中ではトイレも自由に行けず、山城博治(沖縄平和運動センター議長)さんが交渉してやっと数人ずつトイレに行くことができ、でも出た人数が帰らなければ次の数人をトイレに行かせることはできないという、人権を無視した状況が続きました。
しばらくして一人のお年寄りがトイレに行けずその場で座り込んでしまったので、近くにいた私は、私達を通すまいとしている機動隊員に強く抗議をしました。
その時、一人の機動隊員が「待ってくださいね、今トイレに送る車を見てきますから」と。それは、先ほど私と対峙していた例の機動隊員でした。
時として機動隊員の横暴は目に余るものがあり、私達をごぼう抜きする時の手荒さは許せないのですが、彼らもまた上司の命令に背くことはできない存在。
私達は直接的には彼らと対峙せざるを得ないのですが、いつも彼ら自身ではなく、彼らを通してその向こう側の権力を見据えてノーを突きつけていくという気持ちを持つことも必要だと思わされた体験でした。
『たんぽぽ舎メールマガジン』(2018年5月7日)