〔米株式〕NYダウ急落、1175ドル安=インフレ懸念(5日)☆差替
2/6(火) 7:00配信 時事通信
【ニューヨーク時事】
週明け5日のニューヨーク株式相場は、前週末の米雇用統計を受けて広がったインフレ懸念をきっかけに、パニック売りが加速し、大幅続落した。優良株で構成するダウ工業株30種平均の終値は前週末比1175.21ドル安の2万4345.75ドルと、1日の下げ幅としては過去最大を記録。ハイテク株中心のナスダック総合指数も急落し、同273.42ポイント安の6967.53で引けた。
ニューヨーク証券取引所の出来高は前週末比2億9939万株増の13億2346万株。
2日に発表された1月の米雇用統計では、インフレ指標とされる平均時給が前年同月比2.9%上昇と、8年7カ月ぶりの大きな伸びだった。これを受け、市場では米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げペースが加速するとの警戒感から、リスク回避の株売りが広がっている。
この日も雇用統計に端を発した世界的な株安の流れに歯止めがかからず、ダウは大幅安で開始。主要な米経済指標や企業決算の発表がない中、中盤以降は原油先物価格の下落を眺めて徐々に下げ幅を拡大。節目だった年初来安値(2万4741.70ドル)を割り込むと、売りが殺到し、ダウの下げ幅は一時、1597ドルに達した。
ただ、長期金利の上昇による企業業績の圧迫が意識される一方で、最近の下落は「健全な調整の範囲内」(大手証券)との声も聞かれた。年初から急速に上昇してきた米株相場に対しては、かねてより過熱感が指摘されており、注目イベントだった米連邦公開市場委員会(FOMC)と雇用統計を終えたタイミングで、いったん商いを手じまう動きも活発化したもようだ。
個別銘柄(暫定値)は、ボーイングが5.7%安、スリーエムが5.6%安、ゴールドマン・サックスが4.2%安、エクソンモービルが5.7%安、ウェルズ・ファーゴが9.2%安、マイクロソフトが4.1%安。
米国株価の急落を受けて、日経平均株価も大幅に値下がり
6日の東京株式市場は、前日の米株式市場でダウ工業株平均が史上最大の下げ幅を記録した流れを引き継ぎ、日経平均が一時1100円超安となり、2万2000円を割り込んだ。
日経平均は前日終値より415円08銭安い2万2267円00銭でこの日の取引を開始。米国の長期金利上昇をきっかけに堅調だった米株式市場が株安に転じ、東京市場でも投資家心理に不安が広がっている。東証1部では、全面安の展開になっている。
日経平均は5日の終値が同592円45銭下げており、2日間で下げ幅は1500円を超えた。