当NGO言論・表現の自由を守る会は、本日23日12:48 気象庁総務部総務課14:55消防庁航空専門官、15:07防衛省広報課電話し、群馬県及び長野県知事と緊急連絡を取り、防衛省・自衛隊を軍隊としてではなく災害救助隊としてヘリコプター出動させ、観測を上空から行い、緊急観測・情報収集及び安全確認を行い、ロープウェイに取り残されている約80人全員を本日中に救出するよう要請しました。

 本日も天候が荒れ・急変する白根山周辺の急峻な山岳地帯の雪深い現場では、消防・警察による徒歩での移動は極めて危険であり対応不能であることから、あと2時間、日のあるうちに安全を確保し、救出に全力を尽くすよう要請しました。

 2013年9月、午前12時前に発生した御嶽山噴火では、自衛隊出動命令が遅かったため、噴火当日に緊急救出作業できず、50人以上の犠牲者を出してしまった。
 熊本地震でも、自衛隊をファーストチョイスで緊急に出動させず、その後本震により甚大な被害が発生した。

 防衛省には、
  1、御岳の失敗を繰り返してはならない!
 2、戦争訓練などやっている場合ではない。
  3、軍隊である自衛隊を、軍隊としてではなく、災害救助隊として、ゴンドラの80人と従業員全員を、本日中にヘリコプターで救助するよう要請しました



※ 安倍晋三総理大臣と小野寺防衛大臣は、1月23日午前10時5分ごろ草津白根山噴火により、訓練中の自衛隊員8人が噴石の直撃を受け重傷(即死の可能性あり)を負っていたにもかかわらず、噴火と被害の第1報を速やかに開示せず、人命救助と被害拡大防止に全力を尽くさなかった。
 

■1月24日 18時代のNHKニュース

「自衛隊員の救助状況明らかに

群馬県の草津白根山の噴火で、訓練中に被害を受けた陸上自衛隊の隊員の救助の状況が、当時現場にいた隊員の証言から明らかになってきました。

それによりますと、被害を受けた陸上自衛隊の隊員8人は、23日午前10時すぎ雪の現場を想定したスキーの訓練で、今回の噴火口に近いコースにいたところ突然噴石が飛んできて巻き込まれました。

それからまもなく、軽傷だった隊員が、携帯電話でふもとにいた別のグループの隊員に連絡を取り助けを求めました。連絡を受けた隊員は、すぐにスキー場の救助担当者に連絡し、担当者がスノーモービルで現場に向かってけがをした隊員を大型のそりに乗せてふもとまで運んだということです。

隊員は、すぐに病院に運ばれ、当初は意識がありましたが、その後容体が悪化し、およそ2時間半後に死亡したということです。

また残りの7人も5人が重傷2人が軽傷を負っていて、重傷の隊員のうち2人が、23日緊急手術を受けたということです。

軽傷だった隊員は、「『ドカン』という音がして右後方の丘から噴煙が上がり、直後に噴石が飛んできた。脇の林に避難し、10分間くらいは煙がすごく、周囲の確認ができなかったが、視界が開けたときには、周りに隊員が倒れている状況だった」と話しているということです。」


草津白根山噴火
御嶽の教訓、生きたか「安全意識高めて」

毎日新聞2018年1月25日 10時18分(最終更新 1月25日 12時07分)
 
 
 12人が死傷した草津白根山の本白根山(群馬県、2171メートル)の噴火を複雑な思いで見つめている人たちがいる。2014年9月に発生した長野・岐阜県境の御嶽山(おんたけさん)噴火で死亡・行方不明となった63人の遺族たちだ。繰り返される噴火災害に予知の難しさを感じ、再発防止を願っている。【安元久美子】

 「あの時と同じだな」。長男浩和さん(当時25歳)を亡くした秋山則行さん(59)=千葉県市川市=は当時の記憶がよみがえった。二つの噴火はともに、火山活動は静穏とされる噴火警戒レベル1で発生している。「予知の難しさ」をあらためて感じたが、同時に、スキーヤーらがすぐに物陰に隠れたり、小屋に避難したりした姿を報道で知り、「御嶽山の教訓は生かされている」とも実感した。「御嶽山の噴火で噴石が降ってくる映像が脳裏に焼き付いていたのではないか」と推測する。

 その一方、夫の泉水(いずみ)さん(当時59歳)を失った野口弘美さん(59)=長野県池田町=は「気象庁の考え方は何も変わっていない」と怒りをあらわにする。気象庁は噴火現場付近の地質調査の結果、過去3000年噴火していないことなどから、十分な観測をしていなかった。野口さんは「予知ができないのであれば、観測体制を広げるなど、対策を強化してほしい。大勢が死んでもおかしくなかった」と訴えた。

 犠牲者の遺族らで作る「山びこの会」の事務局代表で、妹の夫を亡くしたシャーロック英子さん(59)=東京都=は「『想定外』がないよう、安全に対する意識をさらに高めてほしい」と語った。



<草津白根山噴火>別の隊員かばって…死亡の陸曹長氏名公表

1/25(木) 19:59配信 毎日新聞

 ◇陸自と群馬県「遺族の同意が得られた」理由に

 12人が死傷した草津白根山の本白根山(群馬県)の噴火で、陸上自衛隊は25日、死亡した隊員が第12ヘリコプター隊(同県榛東村)の伊沢隆行・陸曹長(49)だったと正式に発表した。ただ、経歴や死亡当時の詳しい状況は「遺族の了解を得られていない」として明かさず、他の隊員の詳しい負傷状況なども「個人情報に当たる」と公表を拒んでいる。一方、陸自関係者によると、伊沢曹長は別の隊員をかばって噴石に当たり死亡したという。

【写真特集】草津白根山から立ち上る噴煙と噴石

 陸自は発生当日の23日夜、伊沢曹長について報道陣に口頭で「49歳の陸曹長」と明らかにしたが、氏名は「遺族の了解を得ないと公表できない」と説明。24日夜に報道各社が名前を報じた後も姿勢を変えず、25日午後になって「遺族の了解を得られた」として氏名のみを公表した。経歴などは「遺族が名前のみの公表でお願いしますと話している」と明かしていない。

 陸自によると、過去10年で公務中の死亡事故は25件発生したが、犠牲者の氏名公表は3件のみ。昨年6月に北海道の演習場で戦車が横転し、隊員1人が死亡した事故では、報道機関に対し当初は氏名の公表を拒んだが、2日後になって「ご家族の同意が得られた」として公表した。この後は「遺族の同意を得た上で、捜査等に支障がない場合は、氏名を公表する」という内規を設けたという。

 今回の噴火について、陸自は25日、他の負傷隊員が20~40代の男性6人と20代女性1人で、階級が3等陸曹~2等陸尉と公表したが、誰がどの程度負傷したかは「個人情報」として明かしていない。重体の2人は意識が回復したという。当時の状況は「噴火後に8人がコース横の雑木林に避難したが、数分間降り続いた噴石により負傷した」との説明にとどまっている。

 陸自内でも「公務中の災害であり、当時の状況をきちんと世の中に知ってもらいたい」という意見もあるが、自衛官幹部の一人は「自衛官は、いざというときに家族を残して命を落とす可能性のある仕事だ。残された遺族の支援を重視しており、その意向は最優先にせざるを得ない」と漏らす。

 一方、群馬県は25日午前、死亡した隊員の氏名を「非公表とする」としたが、夕方になって「最終的に遺族の同意が得られた」として公表した。情報については県と県警が対応を協議し、県が公表を決めるという。

 陸自や群馬県の対応について、服部孝章・立教大名誉教授(メディア法)は「公的活動中に災害で亡くなった人の氏名を『個人情報』として伏せてよいとは思わない。教訓を得るためには、より具体的な情報が欠かせないが、匿名が当たり前になればそうした情報が得られなくなる恐れがある」としている。【前谷宏、鈴木敦子】