極寒のカナダ、ペンギンすらも屋内に避難


2018年1月2日 7:16 発信地:モントリオール/カナダ

 カナダはどれぐらい寒いのか知りたければ、カルガリー動物園(Calgary Zoo)のペンギンに聞いてみよう──同園では寒さのあまり、ペンギンたちでさえもが屋内への避難を強いられている。

 同国西部アルバータ(Alberta)州にある同園のマル・チェリ(Malu Celli)園長によると、同園で飼育されているペンギン5種のうち、キングペンギン(オウサマペンギン)は、比較的温暖な気候を好むフンボルトペンギンなどに比べ、寒い気候に慣れているとされる。

 だが、大みそかには寒波により気温が氷点下30度を下回る水準にまで低下風を考慮した体感温度は氷点下40度に達した。同園では生後5か月のひなも1羽いることから、職員らは先月31日、ペンギンの耐寒限度を氷点下25度とすることを決めた

 10羽のキングペンギンは暖房の入った飼育場に移されたが、それでも動物園を訪れる果敢な人々の目に届く場所で展示されている。

 カナダでは国内の大半の地域で1週間近くにわたって極寒注意報が出されており、一部の都市では大みそかの行事の会場が屋内に変更された。(c)AFP


冬の嵐「エレノア」、仏アルプスに雪崩警報 山火事や洪水も

2018年1月5日 発信地:パリ/フランス 【1月5日 AFP】

 欧州で冬の嵐「エレノア(Eleanor)」の被害が出ている中、フランスで4日アルプス(French Alps)山脈の雪崩警報が最高レベルに引き上げられた。エレノアの影響でこれまでに少なくとも5人が死亡している。

 学校の休暇で山にスキー客が詰め掛けている一方、主要スキー場のある仏ヴァルディゼール(Val d'Isere)は大雪のため終日閉鎖した。シャモニー(Chamonix)のスキー場でも予防措置として多くのスキーリフトの運転を停止した。

 同国コルシカ(Corsica)島は冬には珍しい山火事に見舞われ、400人近くの消防隊員が消火に当たった。この火事で3人が負傷し住宅10棟が焼けたほか、ヤギ300頭が死んだ。

 一方スペイン北部沿岸全域は強風と大波の恐れがあり、依然として4段階のうち高い方から2番目の「オレンジ警報」が発令されている。スペイン南西部40以上の都市では、豪雨の予報を受けて5日に行われるはずだったキリスト教の祝日「公現祭(Epiphany)」の「東方の三博士」の来訪を祝うパレードを4日に前倒しにした。

 嵐のピークは4日までに過ぎたとみられるが、フランス東部の広い範囲で強風、雪崩、豪雨と雪解け水による洪水の恐れがあるとして依然として「オレンジ警報」が出ている。(c)AFP/Katy Lee


大寒波で米南部に雪 フロリダ、ジョージア、南カロライナ州で積雪

 つららが見られたフロリダ州ヒラードの道路沿い(AP) 

 米国の東海岸を襲っている大寒波の影響で、米南部のフロリダ、ジョージア、南カロライナ各州で3日、降雪と積雪が観測された。

 AP通信によればフロリダ州北部にある州都タラハシーでは約2・5ミリの降雪を観測。同市でまとまった量の雪が降ったのは1989年以来、29年ぶりとなった。南カロライナ州のチャールストンでは13センチも積もり、ジョージア州サバナーでも3センチの積雪。サバナーで1インチ(2・5センチ)以上の雪が積もったのは28年ぶりとなった。

 この寒波ですでに各地で17人が凍死。寒波に慣れていない地域での影響が懸念されている。

 米国立気象局は、冬の大型低気圧が3日から4日にかけて東海岸全域を襲い、大雪と着氷性の雨をもたらすと警告。ニューヨーク市では3日夜から4日にかけて8〜15センチの積雪が予想されている。

 2018年1月4日




冬の嵐「ブルクリント」  突風のためスイスで列車の脱線事故
swissinfo.ch and agencies

2018/01/04 19:30

ゴールデンパス・ラインの列車がベルン州レンク近郊で脱線し、横転した
(Keystone)

3日、スイスでは、多くの地方が冬の嵐「ブルクリント」に見舞われ、列車の脱線事故、道路の通行止め、飛行機の欠航などの混乱が起きた。

高地では風速約55.6メートル、低地では風速47.5メートルの強風を記録した。そのため、州警察のなかには、どうしても必要な場合でない限り自宅から出ないよう住民に勧告するところもあった。

これまでのところ、被害はスイス西部に集中している。3日午後、ベルン州レンク近郊で列車が強い突風のため脱線し、8人がけがをした。ベルン州警察によれば、重傷者はいなかった。

高速道路A1線のソロトゥルン州エーンジンゲン―ベルン間で、道路上に送電線が落下し、数台のトラックが横転する(写真下)などの事故が発生した。これらの事故により、道路が2時間余り完全に通行止めになった。

overturned truck
(ソロトゥルン州警察)
3日早朝、スイス・フランス国境のユーロ・エアポート(バーゼル・ミュールーズ空港)では、数時間にわたって飛行機の運航が停止された。スイス連邦鉄道(SBB/CFF)も観光客で混み合うユングフラウヨッホ行きの鉄道を含む各線の運転見合わせを発表した。

さらに東では、チューリヒ空港で強風による飛行機の遅延や欠航があった。最新の情報は同空港の公式ホームページ他のサイトへで確認できる。

南部では、ヴァレー州コンテで、雪崩の危険があるとして住民20~40人に避難勧告が出た。勧告は、SMSで、3日午前10時までに自宅から避難するよう住民に伝えられた。

首都ベルンでは、中央駅前の広場を飾っていた高さ13メートルのクリスマスツリーが横倒しになった(ツイッター下)。地元当局の話では、このツリーは3日中に撤去される予定だ。

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Imogen Foulkes
@ImogenFoulkes

スイス気象台他のサイトへは引き続き5段階中の警報3を発出している。冬の嵐「ブルクリント」は、今後、アルプスの北側に沿ってスイスを東へ横断すると見られる。