豊浜トンネル
事故・事件は忘れない 風化させてはいけない
豊浜トンネル事故犠牲者の約半数は、10代の若者でした。
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教えてあげましょう
二度と事故が起きないように
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北海道版
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豊浜トンネル事故20年
胸に我が子 犠牲者半数は10代
毎日新聞 2016年2月7日
20年後、どういう大人になっていたのだろう。結婚して幸せな家庭を築いていたのだろうか--。北海道古平(ふるびら)町で崩落した岩盤がバスと乗用車を直撃し、20人の命を奪った豊浜トンネル事故から、10日で20年。犠牲者の約半数は、10代の若者だった。遺族の胸の中には、永遠に年を重ねることのない我が子が生き続けている。【袴田貴行】
「父さんの後を継ごうと思ってるんだ」。古平町新地町の藤井耕平さん(73)は、当時高校2年生だった長男、耕一さんが切り出した日を昨日のように覚えている。1995年秋。藤井さんは地元の老舗時計店の3代目。息子は演劇部の活動に夢中で「演劇関係の仕事に就きたいのだろう」と思っていた。
時計の技術を学べる滋賀県の専門学校の資料を、耕一さんに渡した。その直後、耕一さんは事故に遭った。17歳の若さだった。耕一さんの机には読みかけの学校の資料が置かれたままだった。
約1年後の97年3月、高校を卒業するはずだった耕一さんの写真を持って、藤井さんは滋賀県の専門学校を訪ねた。「お前の学ぶはずだった学校だぞ」。校内を回った。涙がポロポロこぼれてきた。
後継者がいなくなった時計店は2007年、90年の歴史に幕を下ろした。妻文枝さん(71)と静かに暮らす藤井さんの時間は「あの時」から止まったまま。長引いた救出作業。「息子を目の前で見殺しにせざるを得なかった苦しみ、悔しさ、罪悪感は、20年前と何も変わっていない」。耕一さんの机の上では、事故時につけていた腕時計が今も時を刻む。
◇ ◇
「お父さん、お誕生日おめでとう」。同町浜町の自営業、村上豊充さん(66)は、中学生になった娘がケーキを焼き、誕生日を祝ってくれた日のはにかんだ笑顔が忘れられない。
村上さんの長女、麻美(あさみ)さんは、友達の前で自らを「おいら」と呼び、陽気な性格だった。子供が好きで、3人の弟妹の面倒をよく見て、将来は幼稚園の先生を夢見ていたが、高校2年生の17歳で途切れた。
麻美さんが事故に遭ったのは、幼なじみとさっぽろ雪まつりを見に行く途中だった。発生から1週間後、体育館で対面した愛娘は、眠っているようだった。ひつぎにすがりつき名前を叫んだ。
あれから20年。だが事故は続く。
村上さんは言う。「中央道の笹子トンネルや軽井沢のスキーツアーバスの事故など、安全を揺るがす悲惨な事故が後を絶たないのが残念だ。悲しい思いをするのは、自分たちでもうたくさん。犠牲者の死を無駄にしないためにも、誰もが安心して暮らせる社会を実現してほしい」
◇ ◇
さまざまな思いを抱え、20年間を過ごしてきた遺族たち。豊浜トンネル事故の遺族会「210の会」は7日、事故現場近くの慰霊碑前で法要を営む。
維持管理、進む取り組み
豊浜トンネル事故後、建設省(当時)は全国のトンネルの総点検を指示し、落石や落盤防止策が施された。しかし、どれくらいの期間ごとに精密検査するかなど維持・管理の周期(メンテナンスサイクル)が定められたのは最近だ。
2012年12月には中央自動車道笹子トンネル(山梨県)の上り線で天井板崩落事故が発生、9人が死亡した。トンネルの経年劣化が問題になり、横浜地裁は15年12月の損害賠償訴訟判決で、「老朽化した設備の適切な点検を怠り、防げる事故を回避できなかった」と事業者の中日本高速道路の過失責任を認定した。
国は13年に「インフラ長寿命化基本計画」を策定。各省庁や自治体にインフラの現状を把握し、その維持・管理方法について16年度までに行動計画を作るように求めた。
国土交通省は14年、トンネルについては維持・管理の周期を「打音検査などの精密検査を5年ごとに」などと定めた。自治体によってはトンネルの点検や修繕記録をデータベース化するなど、独自の取り組みが進んでいる。【山下智恵】
【ことば】豊浜トンネル事故
1996年2月10日午前8時10分ごろ、北海道古平町の国道229号の豊浜トンネル(全長1086メートル)で、岩盤(総重量2万1000トン)が崩落、小中高校生8人を含む19人が乗った路線バスと、1人が乗った四輪駆動車が下敷きになった。救出作業は発破の失敗などで遅れ、1週間後に全員が遺体で収容された。トンネルは閉鎖され、新しいトンネルが2000年に開通している。