【サンパウロ時事】メキシコ中部で19日午後1時14分(日本時間20日午前3時14分)ごろ、大規模な地震が発生し、CNNスペイン語放送によると、少なくとも116人が死亡した。米地質調査所(USGS)によると、地震の規模はマグニチュード(M)7.1。震源地は中部プエブラ州ラボソの東北東5キロで、震源の深さは51キロ。

〔写真特集〕メキシコ沖でM8.1の地震

 在メキシコ日本大使館によると、日本人の被害情報はない。

 震源地は首都メキシコ市に近く、現地からのテレビ画像では、市内各地で建物が倒壊。多くの人ががれきの下に取り残されているとみられ、死傷者はさらに増える恐れがある。ロイター通信は「あちこちで火災が起きて、建物に閉じ込められたままの人もいる」と訴えるメキシコ市長の発言を伝えた。地震の影響で、メキシコ市国際空港は封鎖された。
 19日は約1万人が犠牲になった1985年の大地震からちょうど32年目に当たる。メキシコ市では発生の数時間前に大規模な避難訓練が行われていた。

32年前の恐怖、再び=首都各地でがれきの山―メキシコ地震
9/20(水) 8:41配信 時事通信
 【サンパウロ時事】アパートが突然崩れ、砂煙の中を「ああ、神よ」と悲鳴を上げながら逃げる女性。

 10階建てほどのオフィスビルの外壁が剥落するさまをぼうぜんと見守る市民。現地テレビは32年前のこの日、死者1万人を出した大地震を引き合いにしつつ、白昼の首都メキシコ市を襲った恐怖をまざまざと映し出した。

 地震直後に高層ビルから撮影された映像では、市内のあちらこちらで煙が上がっている様子が確認できた。視察先から急きょとんぼ返りしたペニャニエト大統領は「首都で少なくとも27棟の建物が倒壊した」と指摘。市内では、救助当局や市民らががれきをリレー方式で手渡して除去しながら、生存者を掘り出す場面もあちこちで見られた。

 在メキシコ日本大使館によると、横揺れが2分くらい続いたが、館員や施設に被害はなかった。発生直後には驚いて建物から飛び出した市民らが通りにあふれたという。