08 憲章(日本語版)
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■2017-07-14 【北京共同】
劉暁波氏死去「知らない」
13日に肝臓がんによる多臓器不全で死去した中国の民主活動家、劉暁波氏は、1989年の天安門事件に至る民主化運動で指導的な役割を果たした。しかし舞台となった北京市中心部の天安門広場では14日朝、多くの中国人観光客が写真撮影などに興じ、劉氏の死去については一様に「知らない」と口をそろえた。
■当局に拘束されながらノーベル平和賞を受けた人が自由を奪われたまま死去するのは、ナチス・ドイツに立ち向かい1938年に死亡したドイツの平和運動家、カール・オシエツキー氏以来。
■7/14(金) 7:03配信 時事通信
【北京時事】
中国、共産党への異論許さず=自己正当化に終始―劉暁波氏死去
ノーベル平和賞受賞者の劉暁波氏が末期がんであることが明らかになって以降、中国当局は適切な治療を行っていることを重ねて強調し、自らの正当化に終始した。
欧米を中心に国際社会が求めた即時釈放と海外での治療は結局認めず、共産党による一党支配に異論を表明し続けた劉氏を最後まで許すことはなかった。
遼寧省監獄管理局は6月26日、劉氏が肝臓がんと診断され、病院に移されたと唐突に発表。その後も入院先の病院がホームページで病状を伝えるなど異例とも言える広報態勢を取り、7月8日には米国とドイツの医師の診察も受け入れた。
中国当局のこうした対応の背景に、習近平国家主席の訪独日程(7月4~8日)があったのは間違いない。欧州連合(EU)欧州議会は6日に劉氏の即時釈放を求める声明を採択し、習氏に圧力をかけていた。秋に習指導部の2期目の人事を決める党大会を控え、「国際社会の批判がさらに拡大し、外交面での失点となる」(外交筋)ことを懸念、表向きは柔軟な姿勢を示したとみられる。
しかし、中国側の発表内容には、不信の目が向けられた。劉氏は5月末の検査で異常が見つかり、6月7日に肝臓がんが全身に転移していると診断されたというが、劉氏の支援者からは「突然、末期がんなんておかしい。わざと治療を遅らせた」などの批判が相次いだ。米独の医師による診断をめぐっても、病院は「劉氏が国外に行っても良い(治療)方法はないと述べた」と両医師が現状を追認したかのような発表をしたが、両医師は直ちに声明で「劉氏の海外移送は可能」と反論した。
こうした対応には「中国は自ら中途半端な対応をして国際社会の関心を拡大させてしまった」(日本政府関係者)との見方も出ている。
中国外務省は連日の記者会見で、劉氏の出国を認めるかどうかをただす外国メディアの質問に「個別案件を利用して中国の内政に干渉することに断固反対する」とのコメントを繰り返すだけ。関連するやりとりは同省のサイトに掲載せず、国民には知らせようとしなかった。