ナビゲート ビジネス基本用語集の解説
デフレーション
物価水準が継続的に下降する現象のこと。市場における総需要に対し総供給が過剰な状態となり、一般に不況を伴う。また、物価の下落によって企業収益が落ち、個人所得が減少し、そのために需要が伸び悩み、さらなる物価の下落と景気の減退を招くという悪循環に陥ることを、デフレスパイラルという。
世界大百科事典 第2版の解説
デフレーション【deflation】
元来は通貨量の縮小とそれに伴う物価水準の下落を意味し,インフレーションと正反対の概念であった(デフレートdeflateとは〈空気を抜く〉ことを意味する)。しかし現在では,より広く,政府の政策によって経済活動が沈滞し,倒産や失業が増大する状況に経済が陥ることの意味に用いられる。略してデフレともいう。第1次大戦勃発とともに西欧諸国は金本位制を停止し,戦費調達のために不換紙幣を多発した。このため,これらの国々は例外なく戦時インフレーションに見舞われたばかりか,戦時統制の解除とともに戦後,インフレはかえって激化した。
大辞林 第三版の解説
デフレーション【deflation】
貨幣および信用供給の収縮によって,貨幣供給量が流通に必要な量を下回ることから生ずる一般的物価水準の下落のこと。生産水準の低下と失業の増加が起こり,景気後退や不況に結びついてゆく。デフレ。 → インフレーション
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説
デフレーション
deflation
有効需要の大きさが総供給に対して十分でないために生じる一般的物価水準の低下現象。超過供給の存在する場合には物価水準の低落とともに雇用の減少,生産の縮小が生じ,景気後退が起る。このとき貨幣量に比して財の量が多くなるため,貨幣価値の上昇が生じる。
デジタル大辞泉の解説
デフレーション(deflation)
一般的物価水準が継続的に下落しつづける現象。通貨の収縮、金融の梗塞(こうそく)、生産の縮小、失業の増加などが生じる。デフレ。⇔インフレーション。
百科事典マイペディアの解説
デフレーション
通貨減少,物価水準下落の現象。つまり通貨の量が商品の取引量に比べて減少し,その結果,物価が下落し貨幣価値が騰貴する,インフレーションと反対の状態をいう。デフレになると生産量は低下し,企業は倒産,失業者が増加するなど経済活動の停滞を引き起こす。
投資信託の用語集の解説
デフレーション
物価が持続して下落している経済現象のこと。物価の下落は即ち同じ金額の貨幣で多くの物を購入できることから貨幣価値の上昇も意味する。デフレともいう。