【アマトリーチェ共同】
イタリア中部を24日未明に襲った地震で、政府当局は29日、死者数が292人に達したと明らかにした。
約230人が犠牲となった最大被災地ラツィオ州アマトリーチェでは30日午後6時(日本時間31日午前1時)から、犠牲者の国葬が営まれる予定。
ANSA通信によると、レンツィ首相らが参列するという。
2016-08-29
国連加盟国、とりわけ世界第2次世界大戦の侵略国である日本では、人間の安全保障と防災の主流化を最優先かつ大急ぎで取り組まなければならない。
イタリアの地震を受けて
M6の地震、スイスでも2040年までに起こり得る
M6の地震、スイスでも2040年までに起こり得る
swissinfo.ch & 外電
2016-08-26 17:41
イタリアで24日に起きた地震を受け、スイスの地震学者は「スイスでも今後、2040年までにマグニチュード(M)6程度の地震が起こり得る」と警鐘を鳴らした。
「今後、スイスも油断はできない」と連邦工科大学チューリヒ校(ETHZ)・スイス地震学サービスのシュテファン・ヴィーマー局長は、イタリアで地震が起きた日の翌日、スイス公共放送の番組でこう語った。
「イタリアと同様、スイスも二つのプレートの境界に位置している。そのため、地震が起こるリスクはイタリアと同じだ」
ヴィーマー局長によれば、スイスでは過去70年の間、大型の地震はなかったという。「ETHZでは、年に500から700回の小型の地震を観測している。イタリアで起きたようなM6の地震は、50年、100年、または150年ごとにしか発生しないものだ。過去3、40年間、スイスは比較的穏やかな時期を過ごしている。しかし今後、これが続くことはない」
ヴァレー州とバーゼル州、高いリスク
一方、ヴァレー州の地質学者ラファエル・マヨナ氏は、地震が起こるリスクはヴァレー州とバーゼル州で高いと指摘する。
氏によれば、1946年にヴァレー州・シエール付近でM6.1の地震が起き、4人の死者が出た。「当時、ローヌ渓谷一帯の人口は少なく、死者は4人で済んだ。だが現在の人口密度を考えると、被害はもっと大きいだろう」
そしてマヨナ氏は「今から2040年までに、同じぐらい大きな地震が起きるだろう」と付け加える。
こうしたマヨナ氏の警告をヴァレー州当局は深刻に受けとめている。2004年に、州は州民に対し耐震基準に添って建物を建設する義務付けを行い、さらに地震が起きた際の行動などについての教育を実施している。
安全対策は?
ヴィーマー局長によれば、地震の被害は洪水のそれに匹敵するという。「しかし、スイス国民は洪水の被害は深刻に受け止めるが、地震の被害についてはあまり考えていない。それは、この国では地震が比較的少ないからだ。しかし、地震は必ず起こる」
ただ、局長はスイスの安全対策に関してこう括っている。「スイスでは、地震に対する安全対策がほぼ完備していると思う。過去20年間に、多くの対策を実施してきたからだ。特に建物の耐震基準をさらに高く設定した。だが、まだ多くのやり残しがあるという事実は、否定できない」