日本への出稼ぎに「人身売買」リスク、フィリピン政府が警告

【AFP=時事】フィリピン政府は3日、職を求めて日本へ違法に渡航した場合、性労働や強制労働に従事させるために人身売買される危険性があると、自国民に対して警告した。
 フィリピン外務省は声明で、多くのフィリピン人が、日本での仕事があると誘われて観光ビザで入国した後、日本人との偽装結婚や強制結婚をさせられていると述べた。
 フィリピン外務省のチャールズ・ホセ(Charles Jose)報道官はAFPに対し、仕事を求めて日本に渡航したフィリピン人が人身売買に巻き込まれたケースは、同省の記録によると昨年1年間で6件あったと語った。2人は性的に搾取され、4人は本人の意思に反した労働を強いられていたという。

http://img-s-msn-com.akamaized.net/tenant/amp/entityid/BBvcIVf.img?h=400&w=280&m=6&q=60&o=f&l=f&x=357&y=380© AFPBB News 提供 フィリピンの首都マニラ郊外にあるケソンで掲げられた、性目的の人身売買に抗議するポスター(2010年12月12日撮影、資料写真)。(c)AFP=時事/AFPBB News

 フィリピン政府の推計によると、国内での不十分な雇用機会および貧困のまん延から逃れて国外で働くフィリピン人は、人口の10分の1にあたる1000万人に上っている。