安田純平さん拘束 身代金要求の発表撤回 国境なき記者団
ことし6月にシリアに入ったあと行方が分からなくなっているフリージャーナリストの安田純平さんについて、武装組織が拘束し身代金を要求しているという情報を先週発表したジャーナリストの国際団体は、確認が不十分だったとしてこの発表を撤回しました。
シリアに入ったあと行方が分からなくなっているフリージャーナリストの安田純平さんについて、ジャーナリストの国際団体「国境なき記者団」は、アルカイダ系の武装組織が支配する地域で拘束され、武装組織が身代金を要求しているという情報があると今月22日に、ホームページ上で発表しました。
これについて国境なき記者団は、28日、ホームページ上で、「通常のやり方で編集されたものではなく情報の確認が十分でなかった」として、「しっかりした情報が得られるまでこの発表は撤回する」と明らかにしました。
今月22日の発表は、すでに、ホームページ上から削除されていて国境なき記者団では「安田さんのご家族や友人などに謝罪したい」としています。国境なき記者団は、情報のどの部分について確認が不十分だったかは明らかにしていません。
複数の関係者によりますと、安田さんは、ことし6月下旬、シリアの内戦の取材のためトルコ南部からガイドとともにシリア側に入ったあと、7月に予定していた帰国日になっても戻らず、行方が分からないままとなっています。
NHK 12月29日 17時53分
シリア拘束・安田さんの母、無事願う「情報教えて」 5月に実家帰る
フリージャーナリスト安田純平さん(41)=入間市出身=がシリアで武装勢力に拘束されているとの情報がある中、安田さんの母親は24日、埼玉新聞の取材に「私たちは何もできないので、ただ待っているだけ。新しい情報が分かったら、教えてください」と話し、息子の無事を願っていた。
安田さんは県立川越高校を卒業後、一橋大学に入学。新聞記者を経て、フリージャーナリストとなり、シリアやイラクなど中東地域を中心に活動している。大学卒業まで入間市の実家で暮らしていた。
母親が安田さんと最後に会ったのは、5月に実家に帰ってきた時だという。母親は「取材活動は本人がやっていることなので、向こうに行ってからはどうしているのか話はない。いつも帰国してから聞いていた」。政府の対応については「ありがたく思う」と言葉少なだった。
一方、上田清司知事は24日の定例会見で、安田さんの拘束情報について質問され、「心配ではありますが、一番情報の集まっている外務大臣が、なかなかコメントできない状況ですので、軽々に私がコメントをできるような状況にありません。ただ、関係機関からの情報を収集して最小限度情報を共有できるようにしておきたいと考えている」と述べた。
◇
国際ジャーナリスト組織「国境なき記者団」(本部パリ)は、シリアの武装勢力が安田さんを拘束し、期限を切って身代金を要求しているとの情報があることをホームページで明らかにしている。
安田さんはイラク戦争後のイラクを取材していた2004年4月、首都バグダッド郊外で地元の自警団に拘束され、3日後に解放された。その後もイラクやシリアに度々入り、現地取材をしていた。
安田さんは県立川越高校を卒業後、一橋大学に入学。新聞記者を経て、フリージャーナリストとなり、シリアやイラクなど中東地域を中心に活動している。大学卒業まで入間市の実家で暮らしていた。
母親が安田さんと最後に会ったのは、5月に実家に帰ってきた時だという。母親は「取材活動は本人がやっていることなので、向こうに行ってからはどうしているのか話はない。いつも帰国してから聞いていた」。政府の対応については「ありがたく思う」と言葉少なだった。
一方、上田清司知事は24日の定例会見で、安田さんの拘束情報について質問され、「心配ではありますが、一番情報の集まっている外務大臣が、なかなかコメントできない状況ですので、軽々に私がコメントをできるような状況にありません。ただ、関係機関からの情報を収集して最小限度情報を共有できるようにしておきたいと考えている」と述べた。
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国際ジャーナリスト組織「国境なき記者団」(本部パリ)は、シリアの武装勢力が安田さんを拘束し、期限を切って身代金を要求しているとの情報があることをホームページで明らかにしている。
安田さんはイラク戦争後のイラクを取材していた2004年4月、首都バグダッド郊外で地元の自警団に拘束され、3日後に解放された。その後もイラクやシリアに度々入り、現地取材をしていた。
埼玉新聞 12月24日(木)