シリアで安田純平さん「拘束」
国境なき記者団が救出要請
2015年12月23日
国際ジャーナリスト組織「国境なき記者団」(本部パリ)は23日までに、シリアの武装勢力がフリージャーナリスト安田純平さん(41)を拘束し、身代金を要求しているとの見解をホームページで明らかにした。「安田さんの今後の安否を強く懸念している。日本政府に救出に尽力するよう求める」としている。
安田さんは6月下旬、泥沼化するシリア内戦を取材するためトルコ南部ハタイ県からシリア北西部に越境。予定していた7月中旬を過ぎても帰国しなかった。
政府高官は23日、取材に「日本政府はしっかり対応している」と述べた。拘束の確認も含めて情報収集を強化する考えだ。
(共同)
国境なき記者団「身代金の支払期限が迫っている」
国際ジャーナリスト団体「国境なき記者団」(本部パリ)は22日、フリージャーナリストの安田純平さん(41)がシリアで武装勢力に拘束されているとして、早急な解放を求める声明をホームページに掲載した。安田さんの救出に向けてあらゆる手段を取るよう日本政府に促している。
声明によると、武装勢力は身代金要求に応じなければ殺害するなどと脅迫している。
安田さんの知人らによると、安田さんは6月下旬にトルコ南部からシリアに入った後、連絡が途絶えた。フリージャーナリストの常岡浩介さん(46)は「私が知る限り、安田さんに関して身代金の要求はない。国境なき記者団の声明は信ぴょう性に疑問があると思う」と話している。
埼玉県に住む安田さんの母親は、7月末〜8月ごろ、外務省から「安田さんが拘束された可能性がある」という趣旨の連絡があったことを明かし、「とにかく無事で帰ってきてほしい」と話した。
毎日新聞