福島避難支援の自衛隊員ら 被ばく上限以上38%
内閣府は26日、東京電力福島第一原発事故直後に住民避難の支援に当たった自衛隊員や警察官、消防隊員計約三千人のうち38%の被ばく線量が、一般の年間被ばく限度である1ミリシーベルト以上だったとの調査結果を明らかにした。
内閣府によると、原発の敷地外で住民の支援などをした自衛隊員らの詳細な被ばく調査は初めて。原発事故が発生した際、住民避難を担うバス運転手らの被ばく対策を議論する検討会で示した。
調査は2011年3月12~31日に第一原発の半径20キロ圏で住民の避難誘導や救出、除染などに当たった2967人が対象。1ミリシーベルト未満が62%、1ミリシーベルト以上が38%だった。一1リシーベルト以上のうち1~2ミリシーベルトが19%、5~10ミリシーベルトも5%いた。一日当たりの被ばく線量は3月15日ごろまでが高く、同18日以降は〇・1ミリシーベルトを下回っていた。
2015年10月26日 東京新聞 夕刊