再審認められた元被告ら釈放へ
20年前、大阪市で住宅が全焼し、小学6年生だった女の子が死亡した火事で、大阪高等裁判所は、放火や保険金目的の殺人の罪で無期懲役が確定したあと、再審=裁判のやり直しが認められた母親ら2人の刑の執行停止を改めて認める決定をしました。これにより、2人が26日の午後以降、服役中の刑務所から釈放される見通しになりました。
平成7年7月、大阪・東住吉区で住宅が全焼し、小学6年生だった青木めぐみさん(当時11歳)が入浴中に逃げ遅れて死亡しました。
この火事で、母親の青木惠子元被告(51)と、内縁関係にあった朴龍※ひろ元被告(49)が放火や保険金目的の殺人の罪で起訴され、無期懲役が確定しましたが、大阪高等裁判所は今月23日、「放火ではなく、自然発火の可能性が否定できない」として、3年前の大阪地方裁判所の判断に続いて、裁判のやり直しを認めたうえで、服役中の2人の刑の執行を26日の午後2時に停止して刑務所から釈放することを認めました。
これに対し、検察が、刑の執行を停止しないよう異議を申し立てていましたが、大阪高裁の中谷雄二郎裁判長は「再審を認めた判断に不合理な点は見あたらず、やり直しの裁判で2人に無罪が言い渡される可能性が高まった」などとして、検察の異議を退ける決定をしました。
刑の執行の停止が改めて認められたことで、2人は、26日の午後2時以降、和歌山と大分の刑務所から釈放される見通しになりました。
※「ひろ」は日へんに「告」
この火事で、母親の青木惠子元被告(51)と、内縁関係にあった朴龍※ひろ元被告(49)が放火や保険金目的の殺人の罪で起訴され、無期懲役が確定しましたが、大阪高等裁判所は今月23日、「放火ではなく、自然発火の可能性が否定できない」として、3年前の大阪地方裁判所の判断に続いて、裁判のやり直しを認めたうえで、服役中の2人の刑の執行を26日の午後2時に停止して刑務所から釈放することを認めました。
これに対し、検察が、刑の執行を停止しないよう異議を申し立てていましたが、大阪高裁の中谷雄二郎裁判長は「再審を認めた判断に不合理な点は見あたらず、やり直しの裁判で2人に無罪が言い渡される可能性が高まった」などとして、検察の異議を退ける決定をしました。
刑の執行の停止が改めて認められたことで、2人は、26日の午後2時以降、和歌山と大分の刑務所から釈放される見通しになりました。
※「ひろ」は日へんに「告」
弁護士「特別抗告しないよう求めたい」
大阪高等裁判所が母親ら2人の刑の執行停止を改めて認める決定をしたことについて、青木惠子元被告の主任弁護人の齋藤ともよ弁護士は「迅速・適正な決定だ。2人の反応は聞いていないが、喜んでいると思う。検察には、再審開始について、特別抗告をしないよう求めたい」と話していました。
大阪高検「迅速、適切に対応したい」
裁判所が決定した2人の刑の執行停止に対する異議の申し立てが退けられたことについて、大阪高等検察庁の榊原一夫次席検事は「身柄関係の対応は、特に迅速、適切に対応したい」という談話を出しました。
NHKNEWS 10月26日 12時08分