時事ドットコム(2014/08/20-15:47) 2014/08/20-15:47

避難勧告遅かった=土砂災害で対応不備認める-広島市

広島市の土砂災害で、同市の金山健三危機管理部長は20日、「避難勧告を出すのが遅かった」と話し、市の対応が不適切だったことを明らかにした。同部長は理由について、「今まで経験したことがない急激な雨量と、同時多発の土砂災害が発生していることを考えていなかった」と話した。


 土砂災害があった同市安佐南区で、市は19日午後9時50分ごろから、河川氾濫の恐れを知らせる防災情報メールや防災無線で注意喚起していたが、避難勧告が出たのは20日午前4時半だった。
 金山部長によると、市は同区を土砂災害の危険性がある地域だと認識していたが、「効果のある避難勧告を出せなかった」という。
 
 
 
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時事通信 8月20日(水)14時27分配信

土砂崩れ、死者32人に=新たに3歳児も、9人が不明―救助・捜索続く・広島

 豪雨で土砂崩れが相次いだ広島市では20日午後も、広島県警や自衛隊員らが行方不明者の救助・捜索を続けた。県警によると、新たに3歳男児を含む14人の死亡が確認され、土砂災害の死者は計32人、行方不明者は9人になった。
 豪雨で、気象庁は同日午前1時15分、同市などに土砂災害警戒情報を発表。市が最初に避難勧告を出したのは、土砂崩れの通報から約1時間後の同4時20分ごろだった。勧告の遅れが被害を拡大させた可能性があり、市は対応を検証する。
 県警などによると、亡くなったのは、無職沢本範子さん(77)=同市安佐南区緑井=、同市都市交通部長の竹内重喜さん(54)=同=ら。

 救助活動中に亡くなった消防隊員は、安佐北消防署の消防司令補、政岡則義さん(53)=同区毘沙門台=で、安佐北区可部東で土砂に埋まった3歳児を抱きかかえて助け出そうとした際、再び崩れた土砂に巻き込まれたという。

 対策本部などによると、被害が集中した安佐南区では、広範囲で土石流が発生しており、住宅十数棟が流されるなどした。安佐北区でも住宅が流された。
 行方が分からない人は、生き埋めになっている可能性があるとみて、県警などが懸命の捜索を続けている。 
 
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国土交通省HP
 
気象庁:特別警報の発表基準

気象等に関する特別警報の発表基準

http://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/tokubetsu-keiho/image/kizyun.png
(注) 発表にあたっては、降水量、積雪量、台風の中心気圧、最大風速などについて過去の災害事例に照らして算出した客観的な指標を設け、これらの実況および予想に基づいて判断をします。