日本経済新聞
2014/8/5
中国地震 余震400回、救助難航「まだ埋まっている」
【魯甸=共同】「村のほとんどの家は崩れ去った」と命からがら避難所に逃れた沈天明さん(17)は泣き崩れた。中国雲南省昭通市魯甸県で3日起きた地震。懸命の救助活動は400回を超える余震や道路寸断で難航し、時間との闘いの様相だ。最大級の被災地区となった同県竜頭山鎮に4日、共同通信記者が入った。
記者は魯甸県の中心部から約3時間かけてバイクと徒歩で山間部を移動した。上空をヘリコプターが旋回し、救急車のサイレンが響き渡る竜頭山鎮にたどり着くと、数百戸の家屋ががれきの山と化していた。
竜頭山鎮へ通じる道路は土砂崩れで通行が困難に。男性住民によると、救援隊員の到着が遅れており、このため多くの住民が生き埋めのままになっているという。男性は「町がぐちゃぐちゃになった」と声を落とした。別の30代の男性は「おばあさんがまだ埋まっている」と叫んだ。
避難所には多くの住民が身を寄せていた。沈さんは竜頭山鎮光明村から逃れてきた。「大きく揺れたと思って慌てて外に飛び出たら、あっという間に家が倒壊した」。生まれ育った家を一瞬のうちに失った恐怖と喪失感に何度も泣き崩れた。
沈さんは両親と家の中にいたところ、間一髪で逃げ出して助かったが、数百人が住む村落の家はほとんどが倒壊し、下敷きとなって多数の死傷者が出た。「小さな村だからみんな知り合い。亡くなった中には2歳の子供もいたんだ」と声を震わせた。
8月4日NHKNEWS
中国雲南省でM6.5の地震 175人死亡
中国南西部の雲南省で、3日、マグニチュード6.5の地震があり、崩れた建物の下敷きになるなどしてこれまでに175人が死亡し、軍や消防などが取り残された住民らの救出活動を続けていますが、余震が続くなか、作業は難航しています。
中国地震局によりますと、日本時間3日午後5時半ごろ、中国南西部、雲南省の昭通市魯甸県でマグニチュード6.5の地震がありました。
中国国営の新華社通信によりますと、この地震で、崩れた建物の下敷きになるなどしてこれまでに175人が死亡し、180人余りの行方が分からなくなっているほか、1400人余りがけがをしたということです。また、1万2000以上の家屋が倒壊し、魯甸県では電気や通信網が止まっているということです。
現場では、消防や警察のほか、軍の部隊も出て救出活動が続けられていますが、余震が続いているうえ、土砂崩れで寸断された道路も多く、作業は難航しています。
現場は雲南省の中心都市、昆明から200キロ余り離れた山間部で、これまでにもマグニチュード5以上の地震がたびたび起きており、おととし9月の地震では80人以上が死亡しています。
中国国営の新華社通信によりますと、この地震で、崩れた建物の下敷きになるなどしてこれまでに175人が死亡し、180人余りの行方が分からなくなっているほか、1400人余りがけがをしたということです。また、1万2000以上の家屋が倒壊し、魯甸県では電気や通信網が止まっているということです。
現場では、消防や警察のほか、軍の部隊も出て救出活動が続けられていますが、余震が続いているうえ、土砂崩れで寸断された道路も多く、作業は難航しています。
現場は雲南省の中心都市、昆明から200キロ余り離れた山間部で、これまでにもマグニチュード5以上の地震がたびたび起きており、おととし9月の地震では80人以上が死亡しています。