<転送歓迎>(重複ご容赦)・「都教委包囲首都圏ネットワーク」・「新芽ML」の渡部です。

 安倍内閣の暴走が止まりません。
 教育面では、「道徳」の教科化に続き、・学力テストの成績公表を来年度から学校別も容認・教科書検定基準「改定」、教科書に政府見解記載などが出てきています。
 後者については、「国定教科書化」に他なりません。
 「日の丸・君が代」を突破口にし、教員統制(人事考課)、思想統制(道徳)、教育内容統制(教科書・学力テスト)が急ピッチで進行しています。
 まさにがんじがらめの国家主義教育になりつつあります。
 こうした中、11月15日夜、大阪で、▲ 「『君が代』不起立でクビ?!私たちは許さない!11・15大阪集会」が開かれました。


 この夏大阪では、橋下府政・市政下での教育支配に対し、これまで別々に闘っていた様々な団体・個人が結集して「『日の丸・君が代』強制反対・不起立処分を撤回させる大阪ネットワーク」が結成されました(8月21日)。
 「11・15大阪集会」はその「大阪ネット」の決起集会の性格を持つものでした。
 また、この夏以来模索されてきた、「全国ネットワーク」への新たなステップのための集会でもありました。
 集会には152名が参加しました。

 集会では、「大阪ネット代表」の黒田さんが、安倍内閣が進める「特定秘密保護法」などの危険な動きを批判、「一度目は誤りだが、二度目は裏切りである」と述べました。
 また、「戦争するためには権力は反対者をパージするが、口元チェックや処分はまさにそのことである。本日の夕刊に、教科書に政府見解、領土問題を入れると出ている。これは子どもたちに敵を意識させるものだ。愛国主義はすべての悪漢の隠れ蓑だ。」とも述べました。

 「基調報告」の柱建ては以下のようなものでした。
  (1)「いつでもどこでも武力行使」「戦争のできる国」をめざす安倍政権
  (2)政治による教育支配をねらう不起立処分・再任用拒否の攻撃
  (3)(不起立被処分者)11名による府人事委員会等への不服申し立てと「大阪ネット」の結成
  (4)人権侵害の「口元チェック」・教科書選定への政治介入を許すな!
  (5)安倍政権・維新の会による教育への政治介入と破壊に対決する共同の取り組みを(全国ネットワーク形成追求も)

 その後、大阪の不起立での被処分者11名が登壇、意見発表をしました。印象的だった言葉を以下に紹介します。
 Oさん:自分はキリスト者。弱さに徹した闘いをしたい。
     聖書に「私は弱いときこそ強いのだ」とある。
 Ydさん:侵略戦争のシンボルを子どもたちに教育することはできない。
      国体に隷属を拒否する。これは魂の叫びだ。
 Uさん:これまで関心がなかった。不起立して良かった。
     起立していたら残りの教員人生は屈辱感に満ちたものだったろう。
 Sさん:天皇制の下では民主主義はない。
     天皇制があるかぎり「日の丸・君が代」はなくならない。
 Mさん:吹田市では、「生徒がどれだけ歌っているか報告せよ」
     と言うようになっている。
 Tさん:私は直球勝負しかできない。
     世の中の人たちに私たちの存在を知らせたい。
 Kさん:休みの日に参加して不起立した。
     子どもたちが教育されている。その現場に異議を申し立てた。
     「起立は罪ではないのか」と小さい声で言いたい。
 Nさん:教委からの反論書に「事実はどうでも良い。
      職務命令に従うかどうかを聞いたまでだ」とあった。
 Ygさん:「君が代」強制は教育の営みではない。「君が代」は
      天皇のために命を捧げることが尊いことだと思わせる。
 Mさん:一年間悩み、3月に不起立で、闘うことになった。
     その後、保護者で「君が代」反対のプラカードを掲げた人がいた。
     先日の30周年行事で、学校協議会のある協議委員が
     「君が代」の時だけ抗議して退場した。

 11人の発言を聞いていて次のような事を思いました。
 みなさんが自分たちの正しさに確信を持っているということです。
 また、不起立して良かったと言っていることです。
 このことは、東京の被処分者達にも共通しています。

 権力者がいくら力づくで「日の丸・君が代」を強制しても、彼らを屈服させることは決してできないでしょう。
 都教委の鳥海巌元教育委員は不起立者を「がん細胞」と言いましたが、日本の多くの人びとにとっては彼らは「希望の楔(くさび)」です。

 また、Kさんが、<「起立は罪ではないのか」と小さい声で言いたい。>と述べましたが、これは戦前回帰が進行する現在、「日の丸・君が代」に対して各自がどのような態度をとるべきかについて、鋭い問いかけをしているのだと思いました。

 集会ではその後、
  ・弁護士から、
  ・連帯メッセージ(愛知・全国ネットワークへ準備会への参加の呼びかけ、東京)
  ・報告(入れ墨調査拒否、あぶない教科書問題、慰安婦問題など)
  ・行動提起とまとめ
  (口元チェック署名、裁判闘争府・市への抗議行動、卒入学式闘争、全国ネット立ち上げ等)
  ・集会アピール
  ・特別決議(「特定秘密保護法案」に関する)
 などがありましたが、割愛します。

 以上のように「11・15大阪集会」は成功しました。
 これを受けて、翌11月16日、「全国ネットワーク準備会」の会議が開かれました。
 これには20人余りが参加、提案に基づき午前・午後と活発な論議がなされました。

 その中で準備会名は、少し長いのですが、「許すな!「日の丸・君が代」強制、止めよう!安倍政権の改憲、教育破壊 全国ネットワーク(仮)準備会」となりました。
 また、次回準備会は、2014年2月1~2日、東京で、都教包囲首都圏ネットの「2・2総決起集会」に合わせる日程で行うことになりました。
 (大阪ネットは「私たちは許さない!2・11集会」を開きます)
 詳しくは改めてお知らせします。

 「11・15大阪集会」と「準備会」の立ち上げを終え、「全国ネットの形成へ」は新たな段階に入ることになりました。

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パワー・トゥ・ザ・ピープル!! パート2