台風27号接近 早めの備えを
10月23日 7時34分
NHK NEWS WEB 2013年10月23日[水曜日]
非常に強い台風27号は沖縄の南の海上を北上していて、24日にかけて大東島地方に近づく見込みです。
台風はその後、週末にかけて西日本や東日本の太平洋側に近づき、西日本では大雨のおそれがあるため、気象庁は早めの備えを呼びかけています。
台風はその後、週末にかけて西日本や東日本の太平洋側に近づき、西日本では大雨のおそれがあるため、気象庁は早めの備えを呼びかけています。
気象庁の観測によりますと、非常に強い台風27号は、午前6時には南大東島の南南東230キロの海上を1時間に15キロの速さで西北西に進んでいます。
中心の気圧は945ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は45メートル、最大瞬間風速は60メートルで、中心の北東側190キロ以内と南西側150キロ以内では風速25メートル以上の暴風が吹いています。
台風はこのあとも北上し、24日にかけて沖縄県の大東島地方に接近する見込みです。
大東島地方は23日昼ごろから暴風域に入り、24日にかけて猛烈な風が吹くほか、海も猛烈にしける見込みで、気象庁は暴風や高波に警戒するよう呼びかけています。
その後、台風は進路を東寄りに変え、週末にかけて西日本や東日本の太平洋側に近づき、特に西日本では台風と前線の影響で大雨になるおそれがあります。
24日の朝までの雨量は、いずれも多いところで九州北部で250ミリ、九州南部と四国で200ミリ、沖縄で150ミリと予想され、場所によって雷を伴い、1時間に50ミリの非常に激しい雨が降るおそれがあります。
気象庁は土砂災害や川の増水低い土地の浸水、落雷や突風に十分注意するとともに台風が近づく前に早めに備えを進めるよう呼びかけています。
一方、日本のはるか南の海上にある猛烈な台風28号は、午前6時には1時間に30キロの速さで西北西へ進んでいます。
中心の気圧は915ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は55メートル、最大瞬間風速は80メートルで、中心から150キロ以内では風速25メートル以上の暴風が吹いています。
猛烈な台風28号は週末にかけて小笠原諸島に接近すると予想されています。
今後、2つの台風が近づくと速度や進路が大きく変わる可能性があり、気象庁は今後の情報に注意するよう呼びかけています。
2013年10月22日11時43分 読売新聞
「藤原の効果」…台風27・28号の動向複雑に
台風27号の進路は予想が難しくなっている。もともとスピードが遅く、数日後の位置を予測しにくかった。さらに、27号を追いかけるように進む28号と接近すると、二つの台風が相互作用する「藤原の効果」により、動きが複雑になると見込まれ、予報のブレが大きくなる恐れがある。
16日に起きた土砂崩れの二次災害を警戒する伊豆大島(東京都大島町)では、台風27号の影響が読めないため、神経をとがらせる。大島町役場の担当者は、「避難が長期化することによる住民の健康への影響も心配だ」と話している。
気象庁によると、台風27号は、新たに発生した28号が接近する25日以降にかけて、本州に近づく見通しだ。本州上空に停滞する前線を刺激して、西日本を中心に大雨をもたらす可能性もある。
日本気象協会は「27号はもともと予測が難しい台風だった。それに加えて、今後は藤原の効果があるため、さらに動きが複雑になるだろう」と話している。
◇藤原の効果
二つの台風の距離が約1000キロ・メートル以内に近づくと、互いに影響して台風が複雑な動きをすること。中間点を中心に、二つの台風が反時計回りに互いを追いかけるように回転したり、小さい台風が大きな台風に吸収されたりする。戦前に中央気象台(現・気象庁)台長の藤原咲平氏が提唱した。