台風26号は日本列島には上陸せず太平洋上を北東に進み、
 本日16日夕には三陸沖で温帯低気圧になる見込み。
 しかし、「北海道、東北、北陸の沿岸部では17日朝までに多い所で150〜200ミリの雨が予想される」とのこと。 
  
気象庁(03‐3212‐8341)は、史上最大の1時間雨量!にもかかわらず、「大雨特別警報」発表せず!
 
毎日新聞 2013年10月16日 11時43分(最終更新 10月16日 12時06分)

台風26号:伊豆大島で史上最大の1時間雨量 7人死亡

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台風26号で起こった大規模な土砂崩れで被害を受けた家屋で続く捜索活動=東京都大島町で本社ヘリから2013年10月16日午前10時29分、梅村直承撮影
 
 大型で強い台風26号は16日午前、関東地方に最接近し、関東甲信を暴風域に巻き込んだ。東京都大島町(伊豆大島)では一時、1時間雨量が観測史上最大の122.5ミリに達し、16日午前9時までの24時間雨量は10月の平均雨量の2倍以上の824ミリを記録した。警視庁などによると同日未明、同町元町付近を流れる大金沢が氾濫して住宅などが流されるなどし、7人の死亡が確認され、51人の行方が分かっていない。毎日新聞の午前10時現在の集計では、同町を含め3都県で死者は8人、行方不明者54人。気象庁は引き続き土砂災害、洪水に警戒を呼びかけている。
 
 東京都町田市では、40代くらいの女性が川に流されて死亡。神奈川県二宮町では小学6年の男児2人が海を見に行ったまま流されて不明となり、千葉県成田市でも男性(56)の行方が分からないという。
 午前9時現在の集計では、栃木県や静岡県などで計19人がけがをし、床上浸水18戸、床下浸水106戸の被害が出た。避難指示が出た住民は3万2000人を超えている。大島町では約114ヘクタールの範囲で家屋倒壊などが発生しているとみられ、全壊や半壊などの被害は同町だけで約280戸に上る見込み。警視庁によると、遺体(男性3人、女性1人、不明3人)は元町の海岸付近や元町港の海中などで見つかり、身元の確認を進めている。
 
 気象庁によると、台風26号は16日午前9時現在、時速70キロで水戸市の東約120キロを北東に進んでいる。中心気圧は960ヘクトパスカル、中心付近の最大風速35メートル、最大瞬間風速50メートル。
 最大1時間雨量は▽大島122.5ミリ▽茨城県鹿嶋市62.5ミリ▽千葉県船橋市61.5ミリ−−など。大島と船橋では観測史上最大の激しい雨となった。16日午前9時までの24時間雨量は、大島824ミリや千葉県香取市351.5ミリなど14地点で観測史上1位を記録した。
 また、千葉県銚子市46.1メートル、東京・八丈島44.7メートルの最大瞬間風速を観測するなど、関東から東北の沿岸部で激しい風が吹いた。
 
 台風26号は日本列島には上陸せず太平洋上を北東に進み、16日夕には三陸沖で温帯低気圧になる見込み。北海道、東北、北陸の沿岸部では17日朝までに多い所で150〜200ミリの雨が予想される。
 
 台風26号の影響で、南東から入り込んだ湿った暖かい空気と関東平野からの冷気がぶつかって、伊豆大島を含む地域に前線が形成された。前線は15日夜から停滞し、伊豆大島の記録的豪雨の原因になったとみられる。
 また、今回の豪雨では「大雨特別警報」が発表されなかった気象庁業務課によると、大雨特別警報の発令は都道府県単位など広域で発生する現象を想定し、今回の伊豆大島のように都道府県の一地域での豪雨には対応できないという。【和田武士、山崎征克、夫彰子、大場あい】