福島県の伊達市も、ホットスポットで有名な場所なのですが、教育委員会は、このような伊達市版の放射線副読本を作成して、小中学生に配布しているということだそうです。その「まえがき」を読んだだけでも、内容が予想できます。間違いなく、文部科学省が作成した放射線副読本の内容に準拠しているはずです。それは、①放射線はどこにでもあります、②放射線はいろいろと活用されています、③100ミリシーベルト以下の放射線を浴びても確実にガンになるという証拠はありません、ということなのです。こんなことを、放射線についての「正しい知識」として子どもたちに教えることが、本当の教育になるのでしょうか?(かわ)
 
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放射線を身近に学ぼう 伊達市教委が独自に副読本

福島民報 9月25日(水)
 
 福島県の伊達市教育委員会は、市内の除染活動や仮置き場の設置状況などをまとめた独自の副読本を作成し、地域に根差した放射線教育に乗り出した。県教委によると、市町村単位での放射線教育の副読本は県内で初めて。市内の小中学校の全児童・生徒約5000人に配布した。小学校は総合学習と学級活動、中学校は理科の授業で活用し、子どもたちに放射線を正しく理解してもらう考えだ。 
 伊達市内の小中学校ではこれまで、文科省の副読本や県教委の資料を使って放射線教育を行ってきた。しかし、学校現場からは「除染など市内の実態に即した資料や教材が必要」との声が市教委に寄せられていた。 
 市教委は副読本の作成に向け、市政アドバイザーの多田順一郎氏(放射線安全フォーラム理事)、宍戸文男氏(福医大教授)と今年4月から打ち合わせを重ねた。 
 副読本はA4判で、全面カラーの24ページ。放射線に関する基本説明よりも、除染の進捗(しんちょく)状況、仮置き場の設置、果物の風評被害に対する対策など伊達市の実態解説に重点を置いた。学校の除染で全国からボランティアが駆け付けたことも記した。 
 児童・生徒、教職員の他、来年度から3年間の新入生用、公共施設での市民閲覧用も含めて1万冊を作った。既に小学校21校の3145人、中学校6校の1895人に配布した。小学校は総合学習と学級活動、中学校は理科の授業で活用する。3年後には状況を踏まえて改訂も検討する。