福島原発事故県民健康管理調査の闇
著者 日野行介
 
岩波新書 新赤版 1442
出版社名 : 岩波書店
出版年月 : 2013年9月
 
税込価格 : 798円
頁数・縦 : 219P 18cm
 
 誰のための、何のための調査なのか
 
 東京電力・福島第一原発の大事故により放出された大量の放射能。住民の健康への影響を調べる福島県の県民健康管理調査が行われていますが、そのあり方に疑問を持った一人の記者が、情報公開請求や関係者の取材を通して、調査の裏に隠された様々な事実に迫ります。
 県の担当者を中心に様々な隠蔽が行われ、専門家たちは調査結果に対する評価を非公開の場で擦り合わせ、議事録からは特定の議題を集中的に削除。記者が取材を進めると、様々な問題点が明らかになっていきます。
 本書では、調査の検討委員会で秘密裏に何が話し合われていたのか、そして、著者はそれをどのように明らかにしていったのか、詳述します。
      
 
■著者紹介
日野行介(ひの・こうすけ)1975年生まれ。九州大学法学部卒。毎日新聞社入社後、大津支局、福井支局敦賀駐在、大阪社会部、科学環境部を経て東京社会部。大阪社会部では司法担当が長く、和歌山県知事談合・汚職事件、薬害イレッサ訴訟や泉南アスベスト訴訟、郵便不正事件などを取材。敦賀駐在や科学環境部では原発を中心に取材した。
       
  ■目次          
 プロローグ 
 
1 取材開始   
 
2 県民健康管理調査とは   
 
3 秘密会   
4 甲状腺がん、見つかる   
5 シナリオ   
6 何を決めていたのか    
7 改竄された議事録   
 
8 甲状腺検査   
 
9 批判   
 
10 原子力規制委員会   
 
11 直接インタビュー   
  エピローグ
 あとがき
 「県民健康管理調査」の検討委員とオブザーバー