国連安全保障理事会決議 1325号
国内行動計画への市民・NGOからの提言策定
ワークショップ 2013年8月13日

アンワラル・K・チャウドリー国連事務次長兼上級代表/ 元国連安保理議長
元国連安保理議長のアンワラル・K・チャウドリー国連事務次長兼上級代表が13日に都内で、「国際協力NGOにとっての国連安保理決議1325号国内行動計画策定の意義」と題して講演を行いました。
この決議が2000年に採択された際にチャウドリー元国連安保理議長は大きな役割を果たし、今回、日本版NAP作成について市民とNGOから外務省に要請・提案するためにこの決議に関心を持つNGOと市民を対象に講演を行い参加者の質問に答え、NGO関係者と市民を励ましました。
この会議の中で、今年(2013年)3月日本政府・外務省が、女性と平和・安全保障を関連づけた国連安保理決議1325号の国別行動計画(National Action Plan: NAP)日本版の策定を行うことを発表し、現在外務省を中心に年内の完成を目指して作業が進められていることについて報告されました。
外務省は現在も、安保理決議1325号の日本語訳を外務省ホームページをはじめ内閣府HPにも一切掲載しておらず、この課題について日本の市民にも人権NGOに対しても公表しないまま報告書作成提出を強行しようとしていることは重大な問題です。
そもそも2000年の決議採択後13年間にわたって、日本政府・外務省と内閣府は日本版NAP作成をサボり続けてきました。
今回、国連がODA供与国や紛争地域での援助事業に1325号決議を反映させることを求めたため、日本政府のODA政策の一環としても日本版NAPの作成が不可欠なために、外務省はTPP同様に日本語訳すら市民に提供せずプロセスも公開せず、年内には行動計画を完成させて国連に提出しようとしています。
外務省総合政策課に対して、日本の全ての人権NGOと全国47都道府県の行政及び市民を対象に、国連憲章と世界人権宣言に基づき、決議1325の日本語訳文および政府の行動計画制定プロセス案を公表させ、全国津々浦々でこの課題についての説明会を開催するよう求め、その時間を保障して市民とNGOの意見を十分に反映させた国内行動計画を策定させることが急がれています。