山と土と樹を好きな漁師山と土と樹を好きな漁師
 
寒い小雨の中、沖から「出戻り」してきました。
出戻りとは、漁師言葉で=「一旦、船を出して、海の状況が悪くて仕事しないで帰港すること
天気図を見て半信半疑ではありましたが、沖に出てみないと分からない。
3mぐらいのうねりもあり、小雨。霧の中、視界50mぐらい・・。
4マイルぐらい出たらもう、北東の風が吹いていてウサギが飛んでいて・・。
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「無理をすることもないなあ・・。」と思って帰って来ました。

これから、三陸は濃霧の日が度々あります。
ひどい時は、自分の船の舳先が見えない程の視程障害になる時もあります。
そうなれば、レーダーを見るしかないのですが、ところが小さなサッパ船は船外機で反応が有るのですが、海面からあまりにも低いので、うねりがあるときは3キロワット、毎分48回転のレーダーでも拾えない時があります。
もう、そうなればコンパスを持って舳先にリモコンを持って、3ノット位で、前を見ながら航行しなけばなりません。
サッパ船にも、せめて2m程度のマストを立てて、レーダー反射盤を付けるように義務付けて欲しいと、毎年思います。震災前に物損事故がありました。
安全講習会のたびに提案していますが、なかなか法整備が進まない・・。復興と同じように、行政の現行制度を帰るのは、ホントに難しいのものですね。

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さて、今日は浮き球とボンデンづくりします。
貨物船とか客船の航路で、シバシバ切らてしまうのです。
彼らは、自動操舵で航行しています。だから、スクリューで切られるのです。
彼らの、航路は決まっているのですが、海の状況でかなりずれたりしています。

それにしても、寒いですね。
2013/05/11の岩手日報によると、
4月中旬から5月上旬までの低温で、県内のリンゴの開花が大幅に遅れ、一部地域で凍霜(とうそう)害が発生したため「農作物技術情報号外」を出し、低温対策を呼び掛けている。
 県内のリンゴは、開花が平年より5~7日程度遅れ、9日現在開花が確認されたのは、陸前高田市と県南の一部のみ。8日は滝沢村で凍霜害が発生し、花のめしべが茶色になる褐変が確認された。
 また、県によると、サクランボでも二戸、八幡平、宮古の3市で凍霜害が確認された。

これまで、北三陸地方は「山背(ヤマセ)」との闘いの歴史もあります。
山背=ヤマセとは・・。
夏季に北日本の太平洋側、特に三陸地方に吹く冷湿な北東風。オホーツク海高気圧から吹き出す風で、長く続くと冷害の原因となるのです。
漁師も農家も、なんだか今年は冷夏で「ヤマセ」が長引き、「飢渇(ケカツ)=飢饉(ききん)年」=凶作ではないか・?との危惧する声も高まっています。

山や陸と海は密接な関係があります。
↓↓未だ、こんな山の樹です。緑が濃くならないないですね。昨日撮影の港近くの山です。
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「木を見て森を見ず」、「森を見て海を見ず」の視野ではいけないのです。

そして、原発の汚染水。
「海を見て地球を見ず」ではいけないと思うこのごろです。