◆ 風俗業界の断末魔
   ~政権発足後から客が来ない


 「アベノミクスなんてまやかしだ」ー。風俗店の経営者たちがぼやいている。
 平均株価が上がり、大企業が社員の給料を引き上げるなど明るいニュースが流れているが、風俗界は低迷している。都内のデリヘル店長が言う。
 「ウチの売り上げは安倍政権の発足以降、サッパリだよ。同業のオーナー連中と話すと、よくて横ばい、大抵は悪化。3月、4月が前年同期より2割近く落ちた店もあるくらいです」
 春は入店を希望する女の子からの問い合わせが集中する時期だが、今年は問い合わせも面接回数も激減しているという。
 「風俗未経験のOLたちが風俗の客が減っていることを知り、“あまり稼げそうにない”と敬遠してるんです。現役の風俗嬢たちはヘタに店を移って一からスタートするより、いまの店で常連客を相手忙していたほうが無難という考え。そもそも風俗のお客さんはほとんどが中小企業の社員たち。その人たちの足が遠のいているのは、社会の隅々までアベノミクスの恩恵が行き渡っていない証拠です」(性感ヘルス経営者)

 風俗業界が潤えばアベノミクスが本物と評価されるかもしれないが、「風俗界が活気づく前に好景気は終わってしまいますよ」(前出のデリヘル店長)と関係者は冷めている。
 安倍首相や黒田日銀総裁はこの”実体経済”に気づいているのだろうか。

『日刊ゲンダイ』(2013/4/24)

≪パワー・トゥ・ザ・ピープル・パート2≫
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