こどもの命と安全かつ良好な環境で保育を受ける権利を根幹から侵害し、
公的保育を破壊する「子育て新システム」を必ず廃案にしましょう!
 
 この目玉の一つとされているのが、「こども園」です。
 
 4月に、習志野市で、2ケ所目のこども園がオープンしました。
 これは、従来の幼稚園の敷地に幼稚園と保育所とこどもセンターを併設したもの。
 しかし、ゼロ・1・2歳児の公的保育施設不足には焼け石に水!
 しかも、
 総工費は6億7千万円
 補助金はたったの2300万円!
 
 保育所単独の建設の場合の建設費は約3億円で、大半が国と県からの補助金でした。
 
 なぜ乳幼児人口急増の習志野市で、ほとんど補助金のつかない施設建設を強行したのでしょうか。
 
 そもそも、前市長の住宅政策によって、子育て世帯向けのマンション・住宅建設ラッシュを招きながら、
 鷺沼保育所を廃園にしたことが政策の間違いなのに、未だに反省もなく、誤った路線を突っ走っています。
 
 約10年前に、廃園中の施設を「こどもセンター」に改修した際の経費は、
 すべて国の少子化対策特例交付金でまかない総額7800万円で、市税の投入は不要でした。
 
 
 今回の「杉の子こども園」建て替え以前の時から、杉の子幼稚園の敷地北側には側溝がなく、道路に雨水がたまって冠水し、道路上の電柱3本が視覚をさえぎり歩行の妨げになっていました。
 しかし、内覧会の時点で、これに対して市は何の対策も講じておらず、電柱の移設計画もないことを確認しました。
 保育所の送迎には車の使用が想定され、施設利用者のみならず、小学生や地域住民の交通安全上大変危険なため、4月3日に「バス道路の交通安全を考える会」が、習志野警察交通課中山規制係長に、習志野市に対して雨水排水施設の工事と園内への電柱移設で、こども園開設に伴う交通安全対策を講じるよう指導を求め要請しました。
 
 また、この園には、食材を搬入する各食品関係の車両が、調理室に併設された車庫に車ごと入れて食材の受け渡しを行う構造になっています。
 この調理室は、搬入車両の車庫との段差はなくフラットで、この車庫の入り口は前面の道路から低い位置にあります。そのため、集中豪雨や大雨の時には、道路の水が川のように調理室まで流入するのは容易に想像できます。
 
 園の前面の道路より低く建設されたこの施設は、欠陥建築です。
 この責任は設計を請け負った建設会社にあるのでしょうか?
 この構造的な不備を見落として、建設を強行した習志野市にあるのでしょうか?、
 議員は、一体何をする人なのでしょうか?
 
 
 こども園は、少子化が進行している市町村においては、一つの選択にならざるを得ない面もありますが、
 親が車やバスを使わなければ通えないような保育施設は、
 子どもたちの生活と保育の場がかい離し、
 移動に伴う送迎の負担が大きく、
 こどもの睡眠と食事時間とともに保護者とともに過ごす時間の制約など負担もかなり大きくなります。
 
 
 

保育フェスティバル 全国から親子ら6000人

公的制度解体許さない

 五月晴れの13日、「いりません! 保育を産業化する子ども・子育て新システム 5・13みんなの保育フェスティバル」(同実行委員会主催)が開かれました。6千人を超える保育関係者や子ども連れの保護者らが東京・明治公園に集い、新システム関連法案の廃案を求めました。

 「全国からたくさんの人が集まっていてびっくりしました」と話すのは、埼玉県所沢市の私立あかね保育園保護者会長(37)。「いちばん心配なのは、何でもかんでもオプションになって、今より保育にお金がかかるんじゃないかということ。消費税が上がって、新システムも導入されたら、怖くて子どもなんて産めなくなる」と話しました。
 民族歌舞団荒馬座の力強い太鼓の演奏で決起集会が開会しました。日本自治体労働組合総連合の野村幸裕委員長が開会あいさつ。全国保育団体連絡会の実方伸子事務局長が基調報告し、▽市町村の保育責任がなくなる▽子どものために公費が使われなくなる▽保育の質が低下する―など新システムの問題点を指摘。「公的保育制度解体を許さないたたかいは、まさに正念場です。緊急に運動をすすめていきましょう」と呼びかけました。
 各分野から4人が報告。保護者代表の新日本婦人の会西東京支部のお母さんたちは、「学習会を通して知り合ったつながりを大事にして、新システム反対の声を広げていきたい」と語りました。
 経営者を代表してマイクを握った、さいたま市私立保育園協会の剣持浩会長は「保育園には65年間の文化がある。その保育が新システムの下ですべて壊される」と話し、運動を広げるために今月末、千人規模の集会を埼玉県内で開くと発表しました。
 新システム関連法案の廃案を求め、すべての子どもの権利とすこやかな成長が保障されるよう運動を大きく広げよう、と呼びかけるアピールを採択。終了後、都内をパレードしました。
 決起集会に先立ち、ステージでは替え歌やダンス、寸劇などで新システム反対の気持ちを表現しました。会場内に設けられた17のテントブースでは、学習会や交流会、展示など多彩な企画も。棒人形劇や工作教室などのコーナーで、子どもたちの歓声があがっていました。